以前、 様々な分野の職人さんたちのコトバを集めた本を読んだことがある。 その中のいくつかは、すこぶる印象的に、 今も心の片隅に貼り付いている。 「三年間辛抱できなけりゃ、木に花は咲かないよ。」 「暮らしは下を見て、仕事は上を見てやれ。」 「時間が欲しかったら一度でやれ。」 「世の中じゃ100点取らなきゃゼニもらえん。」 職人 という一つの道を極め抜いた人間の その静かな口元からこぼれる一言は、 実に端的で、朴訥とし、余計な美辞麗句は一切ない。 しかし、一度で胸の奥まで響くような、 厳しくも優しい “語力 (ゴヂカラ)” を感じる。 |