我が国の政治家たちは、結党と解党でいつも忙しく動いている。これが、政治に携わる者の真のすがたであると考えているのでろうか。'一億一心’とは昔のことか。これは、単なる気合の一致を表現したものか。無哲学・能天気でいては、未来に行き着く先が定まらない。つかみどころのない人間のあつまりのやるせなさである。理想は非現実であり一定しているが、現実は千変万化する。理想をもとにして人は大同団結するのが正常である。目的地がないのだから、政治家たちは小異を捨てる理由などなく、大同につくこともまた難しい。かくして、現実の小異に基づいた離合集散を繰り返している。建設的な意見は出ることもなく、未来社会の建設に一致協力する機会も得られない。まさに '小人の国民が所有する小人の手による小人のための政治' なのであろう。これは、リンカーンの発言であったか。 |