アメリカ大統領選ではトランプ氏が共和党の大統領候補になりました。 誰もが予想していなかったことであり、この状況が「トランプ現象」と言われています。 トランプ現象を生み出した要因は、低所得に陥った白人中間層の怒りであり、アンチ・エスタブリッシュメント感情だと思います。 具体的には製造業などに従事する白人労働者は、グローバリゼーションや技術革新による雇用不安に加え、ヒスパニックなどの増加によって、社会的にもマイノリティ化していくことへの不安にさいなまれている。その絶望が、白人を薬物・アルコール中毒などの「絶望による死」に追い込んでいるとも言われています。 アメリカでは上位1%が富の4分の1を占めている。 こんな状態が資本主義と言えるのかと不満が表面化し、階層的にも固定化が進み、次世代が豊かになる可能性が閉ざされ、格差が絶望的に広がる中で、白人低所得層の悲鳴の受け皿として「トランプ現象」が起こったのではないかと思われます。 貧困問題や格差問題がその根底にあると思います。 それらの解決には、富の偏在を防ぐシステムの構築が不可欠であると考えます。 |