2026年08月16日(日) 

 

>プレジデントオンライン   >「暗号解読されたから日本は負けた」はウソ 山本五十六の「合理的な作戦」がミッドウエイ海戦で狂った根本原因   >大木毅の意見   >・7時間・   

19426月、日本海軍はミッドウェイ海戦で、主力空母4隻を失い、太平洋戦争の転換点となる大敗を喫した。    

>その敗因は「暗号を解読されたから」と語られることが多い。    

>だが、本当の原因は、日本側の作戦そのものにあったという。    

>戦史研究の第一人者・大木毅さんによる『ミッドウェイ海戦』(文春新書)より、その真相を紹介する――。(第2回)

>「目的」も「兵力」もバラバラだった    

>旧ユーゴスラヴィアの出身で、アメリカに亡命して同国の海軍士官となったミラン・ヴェゴという先生がいます。    

>今は、米海軍大学校で教授を務め、戦略・作戦理論を研究しておられ、19世紀から20世紀にかけて米海軍の理論的支柱になったアルフレッド・マハンになぞらえられるほど注目されている人物です。    

>「現代のマハン」などとも呼ばれているようですね。    

>ヴェゴは、太平洋戦争の諸海戦にも注目し、何冊か、研究書を著しています。    

>そのなかで、ミッドウェイ海戦の日本の作戦は「離心的(エクセントリック)」だったと批判している。         

>目標が複数あって、そのために兵力が遠心的に分散していくという意味だと思いますが、まさにその通りでしょう。    

>ミッドウェイ島の占領、米機動部隊の撃滅、アリューシャン列島西部の攻略と、目的が3つもあって絞り込まれていない。    

 

意思決定は頭の働きですからね。日本人には難しい。日本人はおぼろ月夜が大好きです。      

 

>さらに「兵力の節用」もできていないとも指摘しています。    

>ミッドウェイ島の占領と米機動部隊の撃滅をやるのなら機動部隊と上陸部隊に、艦砲射撃を行う支援部隊を付ける程度で十分なのに、どうして、そのはるか後ろを戦艦部隊までがぞろぞろとついて行くのか、というわけですね。     

>そう、ミッドウェイ作戦では、主力部隊と称して、戦艦を大挙出撃させているのです。    

>暗号解読が勝敗を分けたわけではない    

>とどのつまり、作戦目的がはっきりしない上に、それを達成するために必要な戦力についても、きちんと考えた形跡がないという意味のことを、ヴェゴは指摘しているのです。    

>的を射た批判でしょう。    

>もっとも私は、ミッドウェイの基地を叩いて、アメリカの空母機動部隊を誘引し、これを撃滅するという山本五十六の基本構想自体は間違っていなかったと思います。    

>そのことに目的と資源を集中していれば、日本側がミッドウェイ海戦の勝者となった可能性は高いでしょう。    

>いわゆる「白紙戦力」、保有している兵力の数だけを比べれば、日本のほうが優勢だったのですから。    

>ジョン・キーガンというイギリスの軍事史家も、『情報と戦争』(並木均訳、中央公論新社、2018年)という本の中でこう主張しています。     

>ミッドウェイ海戦ではアメリカが日本の暗号を解読し、待ち伏せしていたから勝てたといった話があるが、そんなことはない。    

 

解読できない暗号は存在しない。日本はアメリカの暗号を解読していなかったのですかね。もしそうだとしたら片手落ちの戦争ですね。      

 

>実際、手の内を全部読まれていながら、当時の日本側は、米急降下爆撃隊の奇襲を受けるまで、航空戦を優勢に進めていたではないか、と。    

>出し惜しみされた日本の空母戦力    

 

出し惜しみは日本人の常ですからね。全力投球は常に難しい。      

 

>当時、日本が保有していた空母の数は全部で11隻、アメリカに優っていました。そのうち、大型空母は赤城(54機)、加賀(63機)、瑞鶴(72機)、翔鶴(72機)の4隻、中型空母が飛龍(54機)、蒼龍(54機)の2隻、小型空母が隼鷹(48機)、龍驤(36機)、祥鳳(27機)、瑞鳳(27機)、鳳翔(15機)です。    

>丸カッコ内は常用の搭載機数ですが、これには諸説ありまして、なかなか正確なところはわかりません。    

>ここでは、『戦史叢書 ミッドウェー海戦』上巻(防衛庁防衛研修所戦史室、朝雲新聞社、1971年)ならびに『海軍造船技術概要』(牧野茂・福井静夫編、今日の話題社、1987年)に依拠して記しました。    

>このほか、「補用機」、つまり、予備機として、数機から十数機がだいたい分解された状態で搭載されています。    

>このうちミッドウェイ海戦に参加したのは赤城、加賀、飛龍、蒼龍の4隻。    

>ミッドウェイ海戦の直前に起きた珊瑚海海戦で祥鳳が沈没、翔鶴が大破、瑞鶴も多くの搭載機と乗員を失ったため参加できませんでした。    

>にもかかわらず、隼鷹と龍驤はアリューシャン作戦に振り分けられ、実際にミッドウェイ海戦に参加した航空機は261機となりました。     

>持てる限りの全戦力を集中させた米軍    

>これに対してアメリカが太平洋上に展開していたのは空母5隻。レキシントン(83機)、サラトガ(83機)、ヨークタウン(85機)、エンタープライズ(85機)、ホーネット(85機)です。    

>さらにミッドウェイ基地に航空隊がいます。    

>しかし、レキシントンは珊瑚海海戦で沈没、サラトガもこの年の1月に日本の潜水艦の雷撃を受けて修理中で、アメリカが使えたのはヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットの3隻でした。    

>ただし、一隻あたりの搭載数が多いのとミッドウェイ基地の航空隊(126機)があるので、合計359機を出すことができました。    

>あまり指摘されないことですが、機体の性能や搭乗員の練度を措いて、純粋に数だけをみると、ミッドウェイの決戦海面においては、アメリカのほうが多くの航空機を投入していたのです。    

>もし日本が、アリューシャン列島へ向かった2隻の空母をミッドウェイ海戦に使うと84機増えます。    

>さらに後方で何のために出てきたのかわからない戦艦部隊にくっついて偵察などをしていた鳳翔の15機も加えると、合計360機。数の上でほぼ互角になります。    

>鳳翔は日本が最初に保有した空母で、すでに旧式化し、また飛行甲板が短かったため、零戦などの高速機は運用できず、九六式艦上攻撃機(九六式艦攻)という複葉機を積んでいるだけだったのですが、索敵などの任務には十分に使えました。    

>目的を絞っていれば勝てた可能性は高かった    

>ミッドウェイ海戦の敗因の一つとして、ずさんな索敵が挙げられますが、その原因となったのは、数が限られた攻撃機をそれに使うのはもったいないという、当時の海軍軍人の感覚だったと思います。     

>わずか15機とはいえ、鳳翔を機動部隊に先行させて、その搭載機を索敵にあてれば、米機動部隊をもっと早く発見できたかもしれません。    

>ちなみに、空母飛龍が炎上する有名な写真は、後方の主力部隊に随伴していた鳳翔から、戦況把握のために出された九六式艦攻が撮影したものです。    

>この事例からみても、旧式空母に旧式機とはいえ、使いようはあったはずです。    

>「大軍に兵法なし」という言葉がありますが、ミッドウェイ海戦でもアメリカを上回る航空機を揃え、力押しに押せば勝てた。    

>暗号を読まれていたことは必ずしもミッドウェイ海戦の勝敗を決したわけではないとする、キーガンの主張にも一理ありますね。    

>山本の当初の発想通り、米機動部隊の撃滅を目的としておけば、作戦成功の可能性は相当大きかったと思います。    

>ミッドウェイ島への攻撃は敵をおびき寄せる餌に過ぎないことを現場に徹底し、アリューシャン作戦などやらずに、すべての空母を戦闘海面に集中し、艦船攻撃の準備を怠りなくしておく──当たり前のことですけれど、そうして目的の単一化をはかっていれば、勝利の公算は高かったでしょう。   

 

タラレバの話はいくらでもありますね。事実は一つ。タラレバは無数。      

 

---------- 大木 毅(おおき・たけし) 現代史家 1961年東京生まれ。    

>立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。    

DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。    

>千葉大学他講師、防衛省防衛研究所講師、陸上自衛隊幹部学校講師等を経て著述業に。    

>雑誌「歴史と人物」の編集に携わり、旧帝国軍人を多数取材。    

>『独ソ戦』(岩波新書)で「新書大賞2020」大賞を受賞。    

>近刊に『指揮官たちの第二次大戦 素顔の将帥列伝』(新潮選書)、『戦史の余白 三十年戦争から第二次大戦まで』(作品社)、『勝敗の構造 第二次大戦を決した用兵思想の激突』(祥伝社)など。    

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