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2007年12月02日(日) 
2007Jリーグ、鹿島アントラーズ 奇跡の大逆転優勝。
選手・サポーター狂喜乱舞のカシマスタジアム、
その一方で、
このドラマの裏にあった、横浜FCの “意地” を見逃すわけにはいかない。

リーグ最終節、“勝てば優勝”の首位浦和レッズは、
早々と来季のJ2落ちが決している最下位横浜FCとの一戦を残すのみ。
横浜FCのホームであるはずの日産スタジアムも、
そのスタンドの四方は真っ赤に染まり、波打っている。
浦和優勝を迎える大舞台は完全に整っていた。

誰もが “浦和圧勝・万全優勝” をイメージする中、
既に来季J2での戦いを強いられている横浜FCの選手達は、
これまで厳しいJ1を戦ってきたことの誇り、
そして、プロとしての意地を決して忘れてはいなかった。

前半17分、左サイドを激しく突破したKAZUがゴール前に入れたパスを、
根占が浦和ゴールへ蹴りこみGOAL!!
なんと横浜FCが1点を先制、
鉄壁の浦和DF陣が見せた一瞬の隙だった。
ホームであるはずの日産スタジアムが静まりかえる -。
とはいえ、勝つための手の内を十分持ち合わせる浦和に、この時点でまだ余裕はあった。

後半、攻撃的に仕掛け、勝ちにいく浦和、
しかし、これに応戦する横浜FCの気合はそれを上回っていた。
打てど止められるシュートに焦りの色が見え始める浦和FW陣、
そして、時計はそのまま90分を刻みタイムアップ -。

このほんの数分前、
カシマスタジアムで3-0と清水を下した鹿島の頭上に栄冠は輝き、
浦和の優勝は消滅した。

カシマスタジアムでは、
大型ビジョンで浦和の結果を確認した鹿島の選手達と
10冠達成を称える満員のスタンドが一緒になり、
この奇跡としかいいようのない逆転優勝に酔いしれた -。

2007Jリーグの優勝の行方を最後に左右した1つのプレー、
それは、40歳のキングKAZUがゴール前に蹴り入れた“1本のパス”だった、といえよう。

鹿島の果たした“リーグ新9連勝”“10冠達成”
という華々しい記録ばかりがTV・新聞に報じられる陰で、
これまでJリーグを盛り上げ続けてきた男が、
J1最後の舞台で見せた華麗なる意地だった。

閲覧数367 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2007/12/02 18:51
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