つい最近近くを通りました。
たしかに綺麗になってお店がありました。
あそこのカレーは旨いね。
「あまからや」よりもCB派です。
勤務地が静岡市となり、もうすぐ早や1ヶ月、 楽天家な自分は、職場にも通勤にも程なく慣れ、 ぼちぼち静岡の街なか開拓を始めた。 そんな今日この頃、 夕飯を食べてから掛川へ帰ろうと思い、 同僚オススメの定食屋へ向かうと、もう店じまい。まだ飯時なのに・・・。 さてどうしよう、と考えた時、 ふと、約10年程前に一度行った、あるカレー屋を思い出した。 そこは、創業50年を誇る、知る人ぞ知る小さな名店。 実は、経営者夫妻が、年齢による体力不足を理由に、数年前1度閉店したのだが、 常連客からの熱烈な要望に応え、近年ついに復活した “奇跡のカレー屋” なのだ。 その復活話をたまたまTVで見て以来、再度必ず行かねば!と思っていたこともあり、 早速、新静岡センター前にある、その店へ足を向けた。 店の名は「C&Bカレースタンド」。 店構えはリニューアルされ、場所も微妙に動いたものの、 小さな店内・机の並びや、おじちゃん・おばちゃんは昔どおり。 メニューは至ってシンプルだ。 「ポークカレー」「ビーフカレー」「カツカレー」の3種にそれぞれの「大盛」、 計6種から食券売機で選ぶ。 今回は、この店で一番高価な「カツカレー・大盛」900円也 をチョイスして、カウンター席につく。 おばちゃんが食券を受け、おじちゃんが調理する・・・ちょっとのんびりした雰囲気がいい。 期待に胸膨らむ中、いよいよそのカレーはやってきた! まずは以前と変わらぬシンプルなビジュアルにホッとし、 やはり変わらぬ昔ながらのその味には、安堵とともに感動さえ覚えた。 あとから来た隣客も、かつて来店したことがあるらしく、 おばちゃんと当時の話をはずませている。 きっとそんなお客さんが、毎日何人か訪れるのだろう。 飾らぬ・変わらぬ美学ともいうべきそのカレーを、 懐かしく、じっくりと味わった末、 “ ごちそ~さま~ ” と店を出た。 すると、もう店じまいの店外におばちゃんがいたので、 改めて “ ごちそ~さま~、おいしかったよ~ ” と声を掛けると、 “ どぅもありがとぅね~ ” とすごく嬉しそう。 そこで、 “ 旧店の時代に一度来たことがあって、復活したって聞いたから来てみたよ~ ” と伝えると、 “ そう言ってもらえるのが本当に嬉しい ” と、とっても感慨深げだ。 “ 私たちも年なんで足腰が厳しいから、カレー運ぶ時もつまづきそうになっちゃう ” “ じゃあ、次回から厨房まで自分で取りに行くからいいよ~! ” “ そう?(笑)、それじゃまたいつでも寄ってくださいね~ ” “ うん、時々来るよ~、帰り道だし ” “ では掛川まで気をつけて帰ってね~ ” “ ありがとうございま~す、また来るね~ ” ひとしきりそんなおしゃべりをし、 その会話中も “ 嬉しくて涙が出てきちゃう・・・ ” と少々感涙のご様子で、 こちらまで感激してしまった。 この店が、お客さんの強い要望で復活を遂げた真髄がよくわかった気がする。 そんな、 カレーにまつわるハートウォーミングなひとときだった。 |