日本語には、時制がない。
和文には、未来構文がない。
意思は、未来構文の内容である。
日本人には、意思がない。
意思がないところに方法はない。(Where there’s a will, There’s a way.)
しどろもどろとしていて、我が国は世界の期待に応えることが難しい。
日本人の社会では、意思は存在しない。
だから、個人に意思の内容を尋ねることもなければ、容認することもない。
個人主義は成り立たず、利己主義と間違えられることが多い。
個人の意思を無視した指導者選びが行なわれる。
当番選びのようなものか。アニマルの品評会のようなものになる。
意思がなければ、失敗にも責任は感じられない。
とかく、この世は無責任ということか。ああ、空しい。
「日本が戦争をおこしたのは申しわけないことであった。これからは仲よくしたい」という捕虜になった日本軍の将校に英軍中尉の言った言葉は以下のごときものであった。「君はスレイブ (奴隷) か。スレイブだったのか。(中略) 我々は我々の祖国の行動が正しいと思って戦った。君達も自分の国を正しいと思って戦ったのだろう。負けたらすぐに悪かったと本当に思うほどその信念はたよりなかったのか。それともただ主人の命令だったから悪いと知りつつ戦ったのか。負けたらすぐ勝者のご機嫌とるのか。そういう人は奴隷であってサムライではない。我々は多くの戦友をこのビルマ戦線で失った。私は彼らが奴隷と戦って死んだとは思いたくない。私達は日本のサムライたちと戦って勝ったことをほこりとしているのだ。そういう情けないことは言ってくれるな」(1)
「あるべき姿」(things-as-they-should-be) の内容も未来構文の内容である。「あるべき姿」を考えることも日本人には難しい。
(1) 会田雄次 アーロン収容所 1962年 p.69 中央公論社
Professor Terashima is an accomplished scientist but also an acutely observant philosopher and sociologist whose critical ideas are deeply penetrating. What he writes will give his readers much cause for reflection. His contribution is that he articulates through carefully structured analysis what the Japanese have for a while but only vaguely suspected about themselves.
沖縄県立芸術大学教授 A. P. Jenkins
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