私の人生の中でもっとも幸いに思うことは、生理学という英米の学問を専攻したことであると考えている。
リーズン (reason) とか、リーズナブル (reasonable) とかいった言葉に出会うことができたことであった。リーズンは理性・理由・適当に相当することばであって、リーズナブルは、理性的な・理由になる・適当なという意味の言葉である。
これらの言葉は、個人判断に関する評価の言葉であるが、日本語にはこれに相当した言葉はない。
だから、個人主義も理解されていないし、偉大な個人も育たない。
「適当にやれ」は、「不適当でもかまわない」と解釈され