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2008年07月05日(土) 



子供のときに親や教師から言葉遣いを教えられた。
その頃の私は、まだ単純であったから、偉くて尊敬される人は、言葉遣いも丁寧であるがゆえに人々の尊敬を集めているものと思い込んでいた。
だが、世の中をよくよく眺めてみると、私の解釈が正しくないことがだんだんと分かってきた。
偉い人よりも私のほうが、言葉遣いが丁寧である場合が多かったからである。
結局、日本人は「上と見るか、下と見るか」の世俗的判断に従った言葉選びをしているに過ぎないようである。だから、論理に関する点もついつい疎かになる。

外国語を知らないものは、母国語も知らないのでしょうね。
日本語には、「です・ます」調という文章の書き方がある。助動詞の「です」と「ます」は、相手に対して丁寧を表す言葉である。「です」は体言について「本です」などと使い、「ます」は用言について「行きます」のように使う。これが丁寧な文章の作り方である。
文章を書くときに、「です・ます」調か「である」調かの問題になる。
「です・ます」調は、丁寧な言い方である。
「である」調は、簡潔な言い方である。論文などに使われる。
「だ」調は、ぶっきらぼうで公式には使わない。
丁寧な言葉遣いがあるということは、乱暴な言葉使いに対するものであるということになる。英語では ‘This is a book’. は、「これは本(です)」であつて、丁寧も乱暴もない。どちらかといえば、日本語の「だ」調に相当するようである。
日本語の丁寧と乱暴は、相手の身分の「上」「下」と関係がある。これらが結びついて表現される。言葉遣いは、相対の問題である。
「上と見るか、下と見るか」の判断が世俗的であるために、判断基準が社会の序列によく馴染んでいる必要がある。そうでないと、礼儀正しいはずの日本人が、礼儀を失することになる。この場合、自己判断はあって無用な代物である。だから、日本人には自己・個人に基づく判断基準はなく、自主・独立 (independent) の気風もない。

英語の大切さは、わが国民にもだんだんわかってきた。日本は、英語の後進国である。首脳陣は英語を使って話しが出来ない。中国もそうであるが、意外なことに我々のところに英語を教えに来る教師は中国系である。M先生は、シンガポール人であるが、両親は中国の海南島出身である。S先生は、オーストラリア人であるが、両親は中国の福建省の客家 (はっか) の出身である。平成20年5月現在、掛川市に住む外国人は、一位がブラジル人(3763人)、二位がフィリッピン人(683人)、三位がペルー人(299人)である。我が国に来る日系ブラジル人は、当然のことながら、英語の先生などではない。彼らも英語で教育を受けていたら私達の先生になって来日したかもしれない。母国語とか第二言語が何語であるかということは、その人・個人の知的程度と人生に大きく影響するようである。

東南アジアの人たちは、昔、英国の植民地であったがために英語が上手なのだという知識は、何の役にも立たない。昔の伝統を今更、事ある毎に強調しても何にもならない。未来に照準を合わせて自分たちに関する考えを巡らすことが、我々に必要なことである。英語を我が国の第二の公用語にすることは、意義のあることである。


Professor Terashima is an accomplished scientist but also an acutely observant philosopher and sociologist whose critical ideas are deeply penetrating. What he writes will give his readers much cause for reflection. His contribution is that he articulates through carefully structured analysis what the Japanese have for a while but only vaguely suspected about themselves.

沖縄県立芸術大学教授 A. P. Jenkins




http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/index.htm
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/


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閲覧数897 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2008/07/05 17:40
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