以前の家の時も火災保険と一緒に地震保険には加入していて、今回の建て替えで新たに入り直した。以前は1年毎に保険料を払ってたけど、今回の建て替えを機に10年分(但し地震保険は5年間)を一括支払いに変更した。 『流石に10年分となると高額ですね〜』と工務店にたまたま愚痴ったら『保険会社には耐震等級3だって事伝えた?』って質問された。慌てて保険会社に連絡したら自身保険料が半額になり、火災保険と合わせた総支払額がかなりお安くなり、びっくりすると共に偶然とはいえ工務店に愚痴って良かったと思った。 前回のイエタテの時は東海地震説出てから既に結構な年月が経過していて、大きな地震に対しては漠然とした恐怖はあっただろうが、いざ実際に家を建てる時には単純に「地震で倒れない家」程度の認識だった。自分を庇う訳じゃ無いけど、地震は怖いが実際問題として経験した訳じゃ無いし、建築の専門家でも無い。そして今みたいにネット社会じゃ無かったから情報も無いから具体的には何も思い浮かば無いってのが本音だったと思う。 それまでで一番大きく揺れた地震は震度3程度で、全く地面が揺れる事への恐怖を実感できなかった。 そんな思いを根底から覆した地震が2009年8月の早朝に発生。その揺れは今迄経験した事の無いものだった。 僕は元々眠りが浅い方で、ちょっとした物音でもパッチリと目覚めちゃうタイプ。なので夜中のどんな小さな地震でも、揺れたらほぼ確実に目が覚めてしまい警報機代わり?に大きな声で『地震だぁ!』って叫んでる。横で寝てる女房殿からは『地震の揺れよりアンタの叫び声の方がよっぽどかびっくりするから止めて!』って何度も苦情を頂いてるけどね。 あの地震では飛び起きて「地面が揺れる」ってのを実感したし「遂に東海地震が来た!」って覚悟した。気付いたら僕は寝室のタンスを必死に押さえていたし、女房殿は寝室の入り口あたりで腰が抜けてへたり込んで口をパクパク動かしていた。でもこの時の揺れは震度5弱だったんだよね…。因みに箪笥は転倒防止器具装着してたけど、そんなのは全く思いつかなかった。 そんな恐怖を経験してたんで、次に建てる事が有ったら生活空間には可能な限り家具等は置かず、耐震はしっかりやろうと思ってた。その結果女房殿の嫁入り道具だったシステム家具?と和箪笥一棹を新居に入れたけど、両方ともウォークインクローゼットの中に配置。唯一生活空間に置いたのは両親が眠る仏壇だけ。 僕の住む地域は全体的に地盤は悪く、コンクリートパイルは2本打たないと岩盤に届かない、オマケに1本目はほぼズブズブと潜って行くのを何度も目撃してる。我が家のイエタテでも地盤調査したところ思ってたとおり地盤は良く無かった。調査結果を見てガックリしてる僕に、調査会社は『この町は何処も一緒ですよ』なんて慰めにならない慰めをしてくれた。 一時期は鋼管杭も覚悟したけど、結局調査会社からは木の杭(環境杭)での工事を提案されたんで、5mの環境杭を狭い面積に36本も打ち込んだ。 最近の住宅は耐震のため、昔ながらの「南側は窓ばかり」なんて家は建てられなくなった。それどころか耐力壁を設けるため掃き出し窓等は小さくなってる。少しでも開放感を演出するため幅は無くても高さを稼いだデザインになってる気がする。但しこれはあくまでも僕の勝手な感想、素人の僕はその辺りは見た目で判断してます。 我が家も工務店が提示して来た図面では居間のサッシの幅は寝室と同じく1間(180㎝)だった。僕はそれ程拘ってはいなかったけど、女房殿が『ねぇ、居間のサッシだけどもう少し広くしない?』と一言。 実はそれまで住んでいた家でも居間のサッシは当時としては珍しい2間幅(360㎝)にしていて、女房殿はそれが気に入っていたらしくての進言だったみたい。 工務店が言うには最大2間幅迄可能との事だったが、結局半間分(90㎝)広げて1間半(270㎝)のサッシにした。2間にすると我が家の居間の幅の関係上、左右どちらかの壁を無くす必要があり、外見や耐震の事を考えての決断だった。でも1間半のサッシって注文生産らしくて、2間サッシよりも高い買い物になっちまったけどね。 その他ではこのブログに何度も書いた「制震ダンパー」を装着したけど、どの工務店からも小さくて長方形のシンプルな平屋だからダンパーは必要無い、オーバースペックだって言われてた。ダンパーの工事費がウン百万円もするんだったら別だけど、僕がご指名した住友ゴムのミライエは50万円台で済むと工務店から返事があった。その金額で多少なりとも安心が買えるのならば安い買い物だと判断して装着を決断。 その他ではベタ基礎にして、屋根材は結構軽めの物にした、と言えばカッコ良いけど、実際には予算の都合上屋根材はそうせざるを得なかったとの表現の方が正しいかな? 兎に角シンプルな形状、ダンパー、ベタ基礎だから、地震のゆれには耐えられるんじゃないかな?と願望的な憶測をしときます。 こうして我が家の耐震等級3の家は完成したけれど、ちょっと大きめにした居間の掃き出し窓は、開け閉めに力が必要だし、シャッターもその分広くなり当然重くなってます。 以前の家よりも確実に窓は小さくなったけれど、圧迫感・閉塞感は感じられない。また家が完成しちゃうと制震だは壁の中に取り付けられているから、何処に有るのかも全く分からない(当たり前)。 |