今日、注文していた本がアマゾンジャパンから届いた。「ピーターラビットの絵本」ビアトリクス・ポター作・絵、石井桃子訳、福音館書店発行、全3冊、2100円。 なぜこの本を読んでみようと思い立ったかというと、たまたまテレビでピーターラビットはこれまで世界で1億5000万部が読まれたと言っていたからである。それほど多くの人に読まれているならば、読んでみたいと思ったわけだ。ライターあるいは出版人の端くれとして興味があったということにしてもいいが。 3冊は「ピーターラビットのおはなし」、「ベンジャミン・バニーのおはなし」、「フロプシーのこどもたち」。 感想:お話はたわいなく、いたずら好きの子ウサギの話であり、特に感銘は受けなかった。一方、絵はすばらしい。実に生き生きと動物が描いてあるし、植物の絵もいい。ははあ、この童話は絵でもっているな、と感じた。 ネットで調べて見ると、もともとこの童話は絵手紙が出発点だったそうだ。そして、ポターは植物学者だったようで、さすがに生き物を描く視点がしっかりしているわけだった。 それにしても1億5000万部はスゴイ!聖書の次ではないかと思えるくらいだ。初版は1902年であり、当時、他に類書が無かったのかな、なんて思う。グリムやアンデルセンの童話は残酷な話が多いし、イソップ童話には挿絵は残っていない。 ピーターラビットのお話は子供から質問されて親が困る場面は皆無と言っていいだろう。まことにあどけない、安心して子供に読み聞かせができるお話になっているのも広く受け入れられた理由だろう。 |