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2011年04月27日(水) 

 やっと、「フライフィッシャーの昆虫学」が刷り上がって、釧路の藤プリントから送られてきた。ワクワクしながら箱を開けると、真新しい本がぎっしり詰められていた。印刷の準備を始めてから10ヶ月がたっていた。
 そもそも、コトの起こりは2年前、掛川のフライフィッシング・スクールでこの本を紹介したら、皆さん大いに興味を示し、是非読みたいから翻訳してくれと言われ、当方もその気になったというわけだ。お待たせしました、やっと本になったヨ。
 翻訳作業では著者の真意を読者に正確に伝えるために何度も何度も文章を校正したし、レイアウトを藤プリントの水口さんと相談し、紙を決め、表紙カバーを決め、オビを決めていった。いっぽう、推薦文を島崎憲司郎さんと霜田俊憲さんに依頼した。ここまではわりにすんなり進んでいった。時間がかかったのは図版の印刷だった。水口さんには原書の初版(1836年発行)、第2版(1839年発行)、第5版(1856年発行)を送って、それらに出来るだけ近い色を出してもらいたかった。彼がこれらの原書を詳細に調べると、版によって色が違うことがわかったという。経年によって色あせも出てくるので、発行したてはおそらくこんな色だったろうと推定してもらい、色を出してもらった。図版を印刷する紙も変えてお互いに検討しあったものだ。その結果、手描きの図版が現在の印刷技術で見事に再現され、すばらしい図版ができた。ま、皆さん、実物を手にとってご覧あれ。
 今回刷り上がったのは並製本で、定価は2000円(本体)。ハードカバーの上製本(4000円)は1ヶ月先に出来る予定だ。近々、ホームページにアップするので、詳しくはそちらを見てほしい。これから販売の作業がある。掛川のスローライフに10部送ったので、そこでも買えるヨ。また、アマゾン、紀伊国屋、丸善、フライショップにお願いして本を売ってもらうことになる。
 ロナルズはすばらしい本を書いたわけで、日本のフライフィッシャーが読んで、感心したり、ウナったりしてもらえば、訳者・発行人として”うむ、そうでしょう、そうでしょう。こんな男が170年以上前にいたんだよ”とつぶやきながら旨い酒を飲みたいと思っている。そうだ、ふき味噌はまだ残っていたかなァ。

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閲覧数1,132 カテゴリ日記 コメント12 投稿日時2011/04/27 23:00
公開範囲外部公開
コメント(12)
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  • 2011/04/28 11:03
    鉛筆狂四郎さん
    小松正明さん

     久しぶりですね。
     小松さんのことだから、釧路でも活躍しておられることでしょう。
     今回の本の出版には、藤プリントの水口吉朗さんに「商売抜きで」お世話になり、すばらしい本を作ってくれました。彼はフライフィッシャーマンであり、ボクの古い友人です。なかなかの男ですよ。小生の名前を出してもらってかまいませんので、会ってみてください。かならず、役に立ってくれると思います。
    次項有
  • 2011/05/02 21:58
    さん
    お名前:N崎

    待ちに待った日がとうとうきましたか。私の希望は
    ハードカバーですので、手にすることができるのは
    一ヶ月先以降のことになりそうですね。どうしても
    我慢できなくなったらスローライフでソフトも一冊
    分けてもらおうかな。長きのご苦労がしのばれます。
    入手の際はゆっくりと味わってご拝誦したく思いま
    す。
    次項有
  • 2011/05/02 23:05
    鉛筆狂四郎さん
    N崎さん

    ふむ、ハードカバーご希望ですか。
    そのような方もけっこうおられてね。
    今のところ、スエード調の表紙カバーになりそうです。
    一段と豪華ですゾ。
    まいど、1冊ご予約うけたまわりィ!
    次項有
  • 2011/05/03 04:11
    さん
    お名前:マツヤマ

    いやはや、ついにできましたか!楽しみにお待ちしておりました。ハードカバーに一票入れたものとして一ヶ月後を楽しみにしております。
    次項有
  • 2011/05/03 10:13
    鉛筆狂四郎さん
    マツヤマさん

    ありがとう!
    二冊目の予約です!
    次項有
  • 2011/05/04 01:44
    さん
    お名前:焚火男

    すばらしい内容!
    すばらしい印刷の技!
    すばらしいブックデザイン!
    永く日本のフライフィッシャーの
    バイブルのひとつになる事でしょう。
    先生と藤プリントに感謝。
    次項有
  • 2011/05/04 10:16
    鉛筆狂四郎さん
    焚火男さん

    あまりに褒められるとチト恥ずかしいナ。
    だが、とても嬉しいです。

    もともとの本がバイブルなのです。
    それを多くの人に読んでもらいたくて原書にできるだけ忠実に再現して、ちょっとおオシャレにしただけなのです。

    ”一穂の青燈万古の心”でしょう?
    次項有
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