どういうきっかけだったが記憶が定かではないが、「ソフィーの選択」という名画(1982)があることを知った。ホロコースト映画で、メリル・ストリープの一世一代の熱演がよく知られているようだった。
もともと映画好きのボクはさっそくDVDを買おうと探したが、DVDはなく、ビデオがあるだけだった。しかもそのビデオがとても高価であった。たしか8000円くらいしたとおもう。買おうか、やめようかと、迷うほどの値段であった。だが、音楽会やオペラを見に行けばもっと値段は高いし、わざわざ出かけていかなければいけない。”見ておかなければいけない名画”とあらば8000円は安いと考えることにして、買うことにした。
そして昨日の日曜日、ヘラブナ釣りは寒くて早めに切り上げたボクは、風呂に入って暖まり、リンガーハットでチャンポンを食べて、クリニックに行き、携帯をマナーモードにして落ち着いて映画を見始めた。
いい映画だった。まず、原作がすばらしい上に、映画の作りもしっかりしていたし、俳優の名演が光る。なかでも、メリル・ストリープの迫力が抜きんでている。我が子の一人を殺さねばいけなかった女の一生を描いているのだが、見終わった後に、彼女への同情や戦争への怨嗟だけではなく、なんとはない救いが残るのがいい。死が救いになるというのは残酷ではあるが、それが人生というものだ、と原作者は言っているようだ。8000円は安くはないが、このランクの映画であれば、しかたがないか、と思った。久し振りにいい映画を見たナ、やや重いが。