私が国民学校に入学したのは、昭和19年の春だった。当時、私達は先生から '日本人は、世界一優秀な民族だ' と教えられた。それから、まもなく敗戦となって、今度は先生から '日本人は4等国民だ' と告げられた。上がったり・下がったりで、国粋主義 (超国家主義) に見事失敗したのである。
戦後の日本は、平和憲法の下で繁栄し、世界に類を見ない安全安心な国家を築いてきた。九条教のご利益は民の骨身に滲み渡り、自信のほどを深めている。かつての '神国日本' の安全性をうたいあげるようなものか。再び '唯我独尊' ・勝手な解釈は成功したかに見える。超国家主義の再来で、有頂天になっているのか。
我が国は国際社会の中にあって、名誉ある地位を占めることができるのか。我が国は世界に中にあって、世界に属していない。これで、再び '日本特殊論' で舞い上がる。世界を相手に、再び勝負に出るのか。虎の威を借る狐に成るな。その根性が汚いので、この国民運動は破たんする。
日本語には階称 （言葉遣い）があるので、日本人には序列観念がある。対人関係において、'上と見るか・下と見るか' の判断なしでは日本語会話ができない。だから、上下観は日本人には脅迫観念になっている。何処までも人間平等にならない。悲しからずや、この性癖。この序列メンタリティは、危険思想か。安らかに眠ってください。過ちは繰り返しますから。

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嗚呼玉杯に花うけて 緑酒に月の影やどし 治安の夢に耽りたる 榮華の巷低く見て 向ヶ岡にそゝりたつ 五寮の健兒意氣高し

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