書き込み数は6件です。 | ◀▶ |
水面がフラットでゆるやかな流れでの釣りは、長い間、私にとってやっかいなものでした。フライを素早くあるいはツーッと動かすと釣れることがありますが、確実に釣れるというわけではありません。ことに、川の真横から釣っていて、いちばん効果的な釣り方だと信じて下流側をフライラインをたるませて釣っているときなど、いつも合わせが遅れてしまうのです。そして、例のごとく私は考え続け、それを解決するとても簡単な方法を思いついたのです。それは、リーダーの上のところで、フライラインの近くに、コーチマンまたはホワイト・ミラーを取り付けてみたのです。そうし … [続きを読む] |
次の6年間は釣りに行った回数が少なかったので、私の釣りノートは完全な物ではありません。ただ、私は自分のフライフィッシングを完成させるための努力は続けていました。この間、いくつかのエピソードは価値が高いと思われますので、くわしく話しましょう。ことにキャッツキルへの釣り旅行は興味深いものでした。 そのころの旅行は一仕事であり、時間がかかったし、お金もかかりました。私は車を持っていなかったので、ダッフルバッグなどの荷物は手で運ぶしかなく、旅の移動手段ははじめは鉄道で、最後は馬車でした。そんな魅惑的な旅のよさも、自動車が普及してから … [続きを読む] |
まず第一に、捕食行動をしていない鱒のほとんどは、捕食場所の近くのもっとも深い場所の、川底の、しかも川岸のバンクの近くに居ます。 第二に、活発に餌をとっている時以外、ほとんどの鱒は好んで木の枝などの遮蔽物の陰に居て、特定の数時間の間には餌をとります。それは太陽の直射日光が水面に当たらなくなった午後の遅い時間、それと夜明け直後の早朝の時間帯で、太陽光が水面にフルパワーで当たりだすまでの間です。これらの時間帯には、彼らは深みから戦略的に有利である浅場-その浅場はいくつかの深みに連続している事が多い-に移動します。 第三に、鱒によ … [続きを読む] |
ついでに 「トラウト」第2報です。この後は少し先になります。ここまで読んで、僕は「トラウト」という本をちゃんと全部読んでみることにしたのです。 第1章 初期のころの経験 私が覚えているかぎり、私は小さいころからアウトドアの遊びに夢中だったようです。子どものころの記憶はほとんどがおぼろげで不明瞭ですが、今でも覚えていることがいくつかあります。それは奇妙にも嵐の日のことであり、私は嵐の中で釣り糸を手にして、ハドソン川へ突き出ている石の桟橋に居 … [続きを読む] |
それでは早速第1報として「トラウト」のはじめの部分をお見せしよう。翻訳文は何度も読み直して手を入れて良くなっていくので、今回お見せするのは粗稿であり、そこをご承知いただきたい。 トラウト レイ・バーグマン 「ジャスト・フィッシング」の著者 カラー図版の作画 ドクター・エドガー・バーク フライ・タイイングの写真 チャールズ・エス・クルーグ 線画のイラスト アービン・シックルズ ペン・パブリシング・カンパニー フィラデルフィア 本書の版権は1938年、ペン・パブリシング・カン … [続きを読む] |
今年の初めに「ある毛鉤釣り師の足跡」を出版して、なにかホッとして、力が抜けたような感じがしたものだった。自分の釣りの集大成のような本だし、写真選びも大変だったし、大仕事が終わって、脱力感のような感じで、出版した後にはなんとなく数ヶ月がたった。釣りにもあまり行っていない。さいわい肺癌の方はおとなしくしていてくれて、体調が悪いというわけではない。しかし、ここに至って、あと何年かは生きられそうだという見通しがたってきた、と同時に、「何かやらねばならぬ、生きている証(あかし)のために!」と思いはじめた。何かしていたい、何か前向きのこ … [続きを読む] |
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