マツイさん
ホホウ、マツイさんのツボをヒットしたか!
ロマンティストだねえ。
さらに言えばニーノ・ロータもいいが。
ともにイタリア人だね。
古くて、甘い、郷愁ただよう、心に浸みるメロディ・・・
日本で言えば小学唱歌のような。
僕は「早春賦」が好きでね。
こんどカラオケに行くことがあったら歌ってあげるが・・・
最近、ふと、ある映画を思いだした。それは「海の上のピアニスト」という映画だ。 話は単純で、ちょっと変わったお話であり、僕の記憶に焼き付いてしまったようなのだ。ある男が豪華客船の中で生まれ、育ち、最後は老朽化した船の爆破で船と運命を共にする。つまり、一度も船の外に出ず、一生を船中で過ごしたわけだ。彼には特技があって、彼は天才的ピアニストであった。彼は一生に一度だけ恋をする。片思いの切ない思いで美しい曲を作り、一枚のレコードに録音する。そのレコードが廻り廻って・・・、あとは映画を見たほうがよろしい。 調べてみると、この映画のジュゼッペ・トルナトーレというイタリアの監督は「ニューシネマパラダイス」の監督でもあったことがわかった。この映画も僕の好きな映画である。 何だろうな、彼の映画の感覚は・・・ 人間のつながり、笑い、悲しみ、愛、といったものが”懐かしさ”という雰囲気に包まれて、美しい音楽とともに語られる、と言ったところだろうか。エンニオ・モリコーネの音楽がいい。映画にはメッセージ性、主張といった押しつけがましさはまったくない。ただ、”語る、物語る”という作風なのだが、見る者を惹きつける。この技術はただ者ではない。強いて言えば、藤沢周平に似ていると言えようか。 このお正月、僕はコレといった予定はないので、ビデオ屋で借りて、もう一度「海の上のピアニスト」を見てみようと思っている。原作も買ってあるので読む予定だ。 この映画は皆さんにもお勧めで、きっと何かが残ると思う。その”残ったもの”は何の役にもたたないだろうが、おそらく、見て良かったと思ってもらえるだろう。見終わった後、遠い目になって、「ああ、面白い話を聞いたな」、と。 |