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2015年08月15日(土) 
 8月12日。今日からお盆休みであり、長野県松原湖に行った。二泊三日の予定だ。宿泊は去年も泊まった「立花屋」。一泊二食にボート代コミのヘラパックで9500円/1泊はありがたい。
 松原湖は小海町にあり、八ヶ岳の中腹にある自然湖で、標高も高いので涼しい。現地で合流するのは厚木にすむF野さんとその家族、それとN村さんという釣りキチだ。釣りをするのはF野さんとN村さんと僕の3人。F野さんは印刷会社の社長、N村君はネット業界に勤める25歳の若者である。
 今回F野さんは奥さんと子ども二人、奥さんの母親と奥さんの妹を引き連れてきていた。家族サービスをしっかりやっていることに感心した。エライもんだ。
 ところでF野さんはもとプロのヘラ釣り師である。ダイワの全国トーナメントで2年連続チャンピオンになっている。メディアにも出ていたが、自分がやりたい釣りができないのである時点で引退し、今は相模湖の半住人となって巨ベラ狙いを続けている。彼と僕は相模湖で知り合い、彼から松原湖のことを教わって一緒に行くようになったもの。
 この日、中央道の混み方はさほどでもなく、須玉で降り、清里方向に向かう。途中、「森ぴか」という蕎麦屋で天盛りを食べた。いつも話しかけてくる婆ちゃんが居なかったのでちょっと気になったが、それほど親しかったわけでもないので、聞くのはやめた。
 松原湖には午後2時ごろには着いた。他の二人は朝から釣っていて、僕もおそまきながら参戦。聞くとカラツン(ウキはツンと沈むが合わせても鉤掛かりしないカラ振りのこと)が多くてどうしようもないとのことだった。それでも二人は数十枚を釣っていて、僕にも数枚が釣れ、楽しんだ。この日は孤舟の竹竿「小々波(さざなみ)」11尺(1964年初代作)を久し振りで使い、ヘラブナの引きをぞんぶんに楽しんだ。松原湖は西湖や精進湖ほど混でいず、隣の釣り師との間隔も広いので竹竿が使えるのが嬉しい。竹竿はカーボンに較べればパワーは低いので、鉤掛かりしたヘラはあっちこっちに走る。隣の釣り人が近いと迷惑になるので使えないのだ。
 夕食ではいろんな話が出たが、僕がお土産にあげた県医師会の記事「釣り人になった脳神経外科医」が話題になった。N村君は彼が、
「釣りをしていると自由だというのがいいですねえ」
と言う。また、
「ヘラブナ釣りとフライフィッシングに共通点があるんですか?」
と言い、僕がそれなりに答えると、
「殺さないで、つまり食べもしないのに、釣ってどうして面白いんですかねえ」 
などと言う。それを聞いて僕はあんぐり口を開いてしまった。彼は子どもの頃からヘラブナ釣りにハマって、いまでもドップリなのである。つまり、自分がハマリこんでやっているのに、自分でもわけが分からないというのだった。けだし、本質をついた疑問であった。酔って頭の回転が悪くなり、言いたいことが筋道立てて言えなくなっていた僕だが、その「難問」に明快に答えを出すことができなかった。N村君は見かけはヘラヘラしているが、本質を見極める目を持っているようだった。
「さっきあげた文の中にもちょっと書いてあるんだが・・・」
とだけ言ったような気がする。釣りたいという意欲や釣った感覚はわかっていても、なぜそうなのかを文章にすることは難しい。僕たちはこどもに戻りたいんだよ、と言ってやりたかったが、なぜか、のどもとまで出かかったその言葉を僕は飲み込んでしまった。

 部屋に戻ったのは10時ごろだった。まだ寝るには早い。持ってきた読みかけの官能小説を読んだ。「好いおんな③」で、以前から読みたかった「四畳半襖の下張」発禁版が入っていた。当時としては発禁やむなしだったろうなあと思いながら読み上げ、パイプをしばし楽しんで、寝た。


閲覧数536 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2015/08/15 20:24
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