毎日、少しずつ解禁の準備をしている。今日は思いついてフライパッチにくっついているフライを外して、本来のフライボックスに戻す作業をすることにした。 僕のフライパッチは折りたたみ式になっていて、普段は折り曲げてベルクロで閉じて、ベストの左胸のところに下げておく。使用済みのフライを付けるときはフライパッチを開いて中のラムスウールに取り付ける。フライを付け終わったら再びフライパッチを折り曲げて閉じる。こうしておけば人とすれ違ったときにフライパッチを見られる心配がない。折り曲げてしまったらフライが乾燥しないという人も居るかもしれないが、僕は初めから乾燥させることは考えていない。使用済みのフライの置き場と思っている。 このフライパッチはね、10年以上前にオーストリアのチロルにあるホテル・ブロイルップで買った物。金具が錆びてきたが、まだ使っている。 さあて、整理を始めてみると、いかにたくさんのフライがフライパッチに付いているか、いつも驚かされる。今回数えてみると40個ほどあった。 よく”フライパッチ”はその日の激戦の様子を物語るなどと言われるが、まさにその通りだと思う。もがき苦しんで、ティペットから外されたフライの死体置き場といったところだろうか。40個の内、当たりフライは3個ぐらいしかないのだから。 |