ゴールデンウィークはどこに行っても混む、高速道も一般道も。ずいぶん前、ゴールデンウィークに伊豆に釣りに行ったとき、普通は相模原から1時間半くらいで中伊豆に着くのだが、伊豆スカイラインが大渋滞で、5時間近くかかったことがある。ほとほと疲れて、嫌気がさし、今後ゴールデンウィークには遠出はしないと決めたものだ。 では何をするかというと、近場の釣りで我慢するということになる。さいわい、相模原近辺には管釣りが多く、ことに自然渓流を利用した管釣りでは時期も良く、十分に楽しめる。 5月1日(土)。午前中仕事。午後から休みに突入。しばし考え、暇つぶしも兼ねてフィッシングフィールド中津川へ。4時から7時までの3時間、2000円で遊んだ。5時半頃から虫が飛び始め、始めはユスリカ、そしてたくさんのガガンボとなり、トビケラ、カゲロウと続いた。カゲロウはエルモンのダンとスピナーがたくさん飛んだ。そして暗くなってからはヒゲナガが飛んだ。僕は虫を確認するために捕虫網で飛んでいる虫を取った。ここで虫取りをした人は僕が初めてじゃないかな。 フライは14番のヘアーズイヤー・ソフトハックル1個で十分間に合った。遊び遊び釣ったが、それど30匹くらいは釣ったろう。 虫が飛ぶと、僕はとても嬉しくなる。もちろん魚の食欲が旺盛になって活性が上がるからだが、そのことに加えて、釣り人は子孫を残すための水生昆虫の饗宴・乱舞・交尾に包まれ、そのエネルギーというか、ムンムンする生と性の雰囲気に包まれて、頭はもうろうとなりながらも自分の体に活力がみなぎるような錯覚に陥る。ある種の陶酔感と言っていいだろう。そして、この感覚を感じられるのはフライフィッシャーマンの特権だと思う。カゲロウをメイフライ、5月の羽虫、と呼ぶように、暖かい地方ではこの時期は早まり、3月から始まるが、4~5月は1年でもっとも多くの虫が飛ぶフライフィッシングのプライムタイムなのである。この時期のフライフィッシャーマンは1年間待ってきた思いをとげようと目の色が変わり、狂人となる。 |