へらぶな釣りでは微妙なアタリをとるために様々な浮きが考案されてきたが、その中に”かんざし浮き”というものがある。女性の日本髪に刺すかんざしに似ているので、そのように呼ばれている。やや変わった形であり、釣りの本には出てこないので、ボクもあまり関心がなかった。ところが、この前、相模湖に巨ベラ釣りに行ったとき、五宝亭のオヤジがかんざし浮きのことをえらく自慢していた。その晩、ネットで調べたが、かんざし浮きは販売されていなかった。だが、かんざし浮き作りのサイトが見つかり、”非常に鋭敏な浮き”であること、作り方が解説してあり、作るのは難しくはなさそうだった。 そこで自作してみることにした。材料は、径0.8mmのグラスファイバー、発泡スチロールボール(径8mm~20mm)、熱収縮チューブ、接着剤、塗料、刷毛などであった。問題は浮きのボディであるかんざし部分を何色に塗るかだが、かんざしという女性の髪飾りにちなんだ名前なので、朱色に塗ることにした。道具は釣り道具屋、模型屋に行って買いそろえた。発泡スチロールボールは東京蔵前の発泡屋から購入した。 で、だいぶ手抜きにはなったがかんざし浮きが完成した。トップはムクがいいのだが、塗りが面倒なので、極細パイプ(着色済み)を使用、その中にグラスファイバーをはめ込んでアシにした。ボディのずれ予防に熱収縮チューブをボディの前後に取り付けてアロンアルファで固定した。アシの下端にも浮き刺し用に熱収縮チューブを付けた。 買い物に数時間、製作に約2時間を要したが、なかなかのできばえではなかろうか。繊細かつ華麗な浮きとなった。使うのが楽しみだ。かんざしに惹かれてオスのヘラブナがたくさん釣れるといいな。 |