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3月25日 朝10時、入院。松島病院は桜木町に近い町中にあった。さすが肛門科、病院のシンボルマークはハート型のお尻であった。 もともと普通の個室を予約していたんだが、入院係の説明では退院予定者の退院が延びて通常の個室は満室とのことで、特別室に入ることになった。そこは広く、バストイレ・電話・テレビ・エアコン・冷蔵庫・キッチンがあり、書き物デスクと応接セットも置いてあった。ホテルのスイートルーム並みであった。ちょっと贅沢すぎると思ったが、病院の事情であれば、やむを得ない。喜んで変更を受け入れたものだ。 手術室では院長が待ち構えており、麻酔はスムースに行われ、うつぶせの姿勢のまま手術が始まった。このあとがまったく覚えていない。鎮静剤が効いて記憶に残っていないようだ。気がついたら手術は終わっていて、病室のベッドで寝ていた。夜、尿意をもよおし、ベッドで排尿しようとしたが肛門部が固まったようになっていて、排尿はまったく不可能だった。起きない方がいいと言われていたが、やむを得ず立ってトイレに行き、10分ほど排尿を試みたが出ない!膀胱には尿がたまって苦しくなってきていた。またしばらくたち、ああ、もうダメだ、ナースを呼んで管をペニスから膀胱に入れて尿を出してもらう(導尿)しかないな、と限界になってきたころ、やっと尿が出たのだった。やれやれ、冷や汗ものであった。後で聞くと、この排尿のトラブルは男女を問わず痔の手術にはつきものらしい。排尿の後も何ともいえない残尿感が持続していた。 術後の痛みはかなりあったが、なんとか我慢できる範囲であり、それはフェンタニールという麻薬性鎮痛鎮静剤が硬膜外カテーテルから持続的に注入されていたおかげだった。だからコンコンと寝ていたようだ。 だが、やっぱり、肛門のあたりをギュッと掴まれているような、重苦しい中にチクチク感があって痛く、すこし後悔をしていた。こんなに辛い思いをしてまで手術を受ける必要があったのか、と。まあ、手術は当日の夜が一番痛いことはわかっているので、一晩の辛抱だと我慢するしかない。もう、引き返せないんだから・・・。 ---つづく |