それではオーストリア・ニュージーランド旅行の報告をしよう。同行は三島のY田さんだ。 4月25日、成田を出発。便は低価格の中国南方航空であり、途中中国の広州で乗り継いでオーストラリアのメルボルンへ。乗ったのは新しい飛行機であり、エアバスといっていた。 ちょっと驚いたのは広州空港で、そこはとてつもなく広かった。バスで20分以上走ってやっと乗り継ぎターミナルに着く。そこにいた人種の豊富なこと。東洋人はもとより、インド人、白人、アフリカ系、アラブ系と多種多様の人がたくさん居た。伸び盛りの中国に人が群がっているように思われた。 4月26日。メルボルン着。飛行場にはVFFA(ビクトリアン・フライフィッシャーズ・アソシエーション)会長のリック・ドゥギーナが迎えに来てくれていた。リックとは何度もメールをやりとりしてきたが、会うのは今回初めてである。 彼のランドクルーザーに乗り、まず、メルボルンを見て回り、フライショップに立ち寄り、そして彼の自宅に行って一休みした。彼の家はなかなか快適で、小さなプールもあった。リック自身は隠退生活だが、奥さんはまだ市役所で働いているという。その夜はボクとY田さんは市内のホテルに泊まり、夕食をとり、時間があったので散策し、チャイナタウンにも行ってみた。 この日の夜7時半からVFFAの理事会がメルボルン市内にあるケルビン・クラブ(Kelvin Club,1865年創設)で行われた。そこは古い建物で、内側は木造。立派な絵が飾られ、クラブの古い写真、記念品が飾られていた。クラブ内にはビリヤード・クラブなど、いくつかの部門があって、VFFAもそのひとつだった。VFFAは1932年に作られ、現在では会員数は600を越えるという。ボクとY田さんはケルビン・クラブの建物に入ることを許され、理事会が終わるまでクラブの中を見てまわった。ここがすばらしいところでね。2階に大きなダイニング・ルームがあり、1階には広い談話室、バー、図書室があり、奥にはりっぱなビリアード台が2つ置いてあった。専属の執事、図書室係、バーテンも居た。イギリスにある紳士用クラブがそのままメルボルンにある感じだった。伝統というものを感じさせたなあ。 理事会が終わった後はイタリアン・レストランで軽い飲み会があり、我々も同席した。ボクは今回の招待を皆に感謝し、アルフレッド・ロナルズの翻訳の裏話などを話した。そしてうれしいことにその席である理事から本の注文があった。ぼくが、「日本語で書いてあるんだけど、いいのかなあ」と言うと「いいんだよ。読めなくても。内容は知っているんだから」「そうだったねえ。ボクの本ではイラストがすごく綺麗に印刷されているので、それを楽しんでください」とフォローした。ここで出たオーストラリア産の赤ワインがとてもおいしく、調子よく飲んでボクはかなり酔ってしまった。そして最後に全員で記念撮影。 こうしてオーストラリアの1日目が終わった。いよいよ明日から釣りが始まる。明朝は3時起きなので、早めに寝なければいけなかった。写真中央がリック以下ケルビン・クラブ飲み会