数日前、夜になってすぐの時間に車を運転していたら、正面方向の低い空に細い月が見えた。三日月よりももっと細かった。そして、あれ、何かおかしいな、細い月に加えて、月の残りの部分がボウーッと丸く見えているような気がした。目の錯覚かなんて思ったが、見直しても、やはり灰色の円形のものが見えるような気がした。運転しながらだからね、そんなに詳しくは観察できない。
クリニックに到着し、車を駐車して、双眼鏡で月を見てみた。すると、確かに、細い二日月に加えて、月の残りの部分が丸く見えているではないか!ボクは、初めて見る現象にとても驚いていた。その日はとても空気が澄んだ日でね。そのおかげで薄暗い、月の夜の部分が見えていたようだ。高山なんかではよく見られるだろうな。
で、写真に撮ってみた。30枚ほど撮って、なんとか見られるものがあるので、お目にかけよう。
ネットで調べたら、この灰色に見える状態は「地球照」というそうだ。月の夜の部分であり、真っ暗なはずだが、太陽光が地球に当たって反射した光が月の夜の部分に当たっておぼろげに見えているそうだ。つまり、地球が月を照らし出していた、というわけだ。地球は大気があるので、とても明るい星だそうだ。
天文学にくわしい人にとっては常識かもしれないが、ボクはその夜、宇宙の現象に触れて、すこし賢くなったような気になり、嬉しくなってしまった。
細い二日月の、残りの月の部分が見えている感じ。
望遠で撮った写真