先日ヘラブナ釣りでは大物が掛かり、オダ下に逃げ込もうとしたのを止められず、ヤツは糸を切って逃げていった。道糸は1.5号だったのでかなり強いはずだがと点検してみると道糸を継ぎ足したブラッド・ノット部分が外れていたことが判明した。これはショックだった。
ブラッド・ノットはフライフィッシャーマンにはなじみ深く、非常に強い結びであることを知っている。ある雑誌の検証実験では単線よりも強度があがったとされているほどだ。
ヘラブナ釣りでは日本古来の結びがよく使われるが、フライフィッシャーマンであるボクは信頼できるブラッド・ノットやクリンチ・ノットを使ってきて、これまで結節部が外れたことはない。そのブラッド・ノットが今回外れたので、その原因を考えてみた。
結論から言うと、結び方が甘かったと言わざるを得ないようだ。
当然だが、結びは結んだ後、ツバで濡らして滑りを良くして、じょじょにゆっくりと締め、最後に強く(糸によっては力いっぱい)締めてそれを2-3秒間保持して、結節を強固なものにしなければいけない。この最後の2-3秒間保持するというのが気が焦っていると1秒とか1秒半になってしまうと不完全な結びになってしまうようだ。
さらに言えば、釣りたいという真剣度がもっとも大事だと思う。絶対に釣りたいと思っていれば、前述の手順をまちがいなくやり、最後にもう1回結びの強度をチェックしたりするものだ。一生に一度の大物に出会えるかどうかがこの操作にかかっていると思えば、手抜きはできないはずなのである。
食いが立っているときの焦る気持ちの時に、冷静に、やるべきことをちゃんとやることが、釣り人に勝利をもたらすのである。
このことが、その日のボクには欠けていたようで、ボクは深く反省をしている。