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2015年03月19日(木) 
 3月18日(水)の定休日、天気も良く、狩野川の例の釣り場に向かった。暖かく、春霞がかかり、富士山はボーッとかすんでいた。
 携帯が鳴り、M村さんからの電話だった。
「実はですね、もとかぐや姫の伊勢正三さんが川野さんが通っている場所が好きで、6年前から通っているんですよ。そして今も狩野川に来ておられて、今日は川野さんとガチ会うようなんですよ。で、伊勢さんにそのことを話したら、伊勢さんは僕に会いたいし、お待ちしていますから、ぜひ来てくださいとのことなんです」
 伊勢正三さんのことはミュージシャンでフライが好で入れ込んでいることは知っていたが、会ったことはなかった。
 お昼の12時ごろに狩野川に着いて車を川岸に止め、釣り姿になって釣り場に行くと、雑誌で見覚えのある無精ヒゲの男がにこやかに迎えてくれた。お互いに自己紹介し、彼が、
「あの、かぐや姫って分かりますか?」と聞く。
「ウーン、もしかしたら神田川を歌った人たち?」
「そうです、そうです」
とのことだった。僕はボブ・ディランやジョーン・バエズは聞いていたが、日本のフォークシンガーのことはあまりよく知らない。だが、神田川は知っている。石鹸箱がカタカタ鳴る、いい歌である。
 彼はこの釣り場に惚れ込んで通っていること、この日は朝から来ていて、ライズがあって釣ったが鉤掛かりしなかったことを話してくれた。で、二人並んでライズ待ちをした。
 そして1時ごろに一度ライズしたが、二度目にライズしたら釣ろうと思っていたら、二度とライズは起きなかった。4時まで待って、僕は一度も竿を振らず、そこでの釣りを終わったのだった。この日は暖かかったが、流下水生昆虫は今季で一番少なかった。ほんとうに水生昆虫のハッチの予想は難しいし、気まぐれだと思う。
 ということは4時間伊勢さんとおしゃべりしていたことになる。僕のこともたくさん話したが、彼も九州(大分県)出身だとのことで盛り上がり、彼は63歳になるが、今も歌っていて、童謡を作っているという。また僕と同じ博多出身の武田鉄矢もフライを始めたそうだ。伊勢さんが巻いたユニークなフライも見せてもらった。
 夕方にはA田君やM村さんも来て、やることはないので、写真を撮ったりした。そして、車を止めたところまで戻ると、川でライズがあったので釣り始め、期待しながら暗くなるまで釣ったが、釣れなかった。
 ああ、5連続ボウズである!
 ま、今日の収穫は伊勢さんと知り合いになったことかな。
 解散の時、僕は伊勢さんに「フライフィッシング用語辞典」を進呈した。すると
「CDを何枚か送りますよ。どれがいいですか?」
「いやあ、そんなことを言われてもよく知らないし。適当に見つくろって、余っている分でいいよ」
と答えた。

 その晩、クリニックに戻って伊勢正三について調べてみた。そして彼の作詞作曲の「なごり雪」をYou Tubeで聞いた。聞いたことがある歌だったし、ウム、いい歌だった!


閲覧数1,566 カテゴリ日記 コメント4 投稿日時2015/03/19 14:56
公開範囲外部公開
コメント(4)
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  • 2015/03/19 21:23
    さん
    お名前:千葉の川野

    うちの「かみさん」は40年前から伊勢さん大ファンなのです。
    伊勢さんのサインがあれば棺桶に入れて欲しいとかほざいています。
    生まれて初めて買ったレコードが「神田川」だそうです。

    どうかこれからの僕のフライ・フィッシング人生をスティルボーンで終わらせない様に伊勢さんをご紹介して下さい!(笑)
    次項有
  • 2015/03/19 21:38
    鉛筆狂四郎さん
    千葉の川野さん

    彼の人気はスゴイね。
    我がクリニックのナース連中に伊勢さんと一緒だったと話したら、皆うらやましがっていた。
    いつでも紹介しますが、同じ場所に居るときじゃないとね。
    次項有
  • 2015/03/19 22:41
    さん
    お名前:千葉の川野

    機会がありましたら是非お声を掛けてください。
    サインでも頂けたら今年も佐渡に行かせてもらえそうです。
    はは、家庭事情みたいでお恥ずかしい、失礼致しました。(笑)

    4時まで待って、僕は一度も竿を振らず、そこでの釣りを終わったのだった。

    さすがです。
    僕はスキューズ氏のように「怯えの育成を意識」せずライズが無くてもドライフライで釣ろうとして今年も渓魚を調教してしまうかもしれません。
    今年はあまり興味の無かったイマージャーでの釣りもしてみようと考えています。

    春先はモリムラさんの様なナチュラルカラーのCDCフライを使用しています。
    川床の色によってフライが見づらい時はCDCの部分にだけ少量にテフロンのフロータントを擦り付けています。スキューズ氏の時代にはテフロンパウダーはありませんでしたが、ナチュラルからブリーチされるマテリアルよりは自然に見えるような気がしております。

    次項有
  • 2015/03/20 11:05
    鉛筆狂四郎さん
    千葉の川野さん

    今年はある場所にハマってしまい、通わざるを得ない状況になってしまいました。
    ちょっと困っているんですが、なんとか1匹釣って、解放されたいものです。
    次項有
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