さて、2日目。朝は幹事のN井田、T橋さんの手作りの朝食を食べた後は、記念撮影をして、それぞれ、思いの釣り場に散っていった。ボクはY本さんとJ川に向かった。彼はこの日は釣りをしないと言う。
そこではね、あるプールの下手に大きな魚が4匹ほど居た。大きいのはゆうに尺を超えていた。ボクはなんとか釣ろうと気合いが入ったものだった。そして、結局、この場所にほぼまる1日居たのだった。
ひととおりフライを投げたが、反応なく、彼らの真横の石に腰掛けて持久戦になった。ボクから魚までは7メーターくらいで、水は透明で、浅いところなので、波のかげんで、ときどき魚体が見えていた。お昼前ごろだったろうか、ライズが始まった。そしてあるとき、フライが魚の30センチメートル上流に落ちたとたんに魚がスッと動いてフライをくわえた。合わせると大きな水しぶきがあがり、魚が一瞬空中に上がったと思う。次の瞬間にはフライは魚の口から外れていた。突然の魚の反応に驚いたボクは強く、そして早く合わせてしまったと思う。鉤がかりがアマく、外れてしまったのだ、アア・・・
しばらく待つと魚は戻ってきたので、ふたたび持久戦となった。だんだん流下するカゲロウが増えていた。小さく、ウィングは黒っぽいカゲロウで、ボクが腰掛けている石にも数匹止まっていたので捕まえてよく見たが、サイズはコカゲロウだが、ウィングもボディも濃いグレーであった。魚はふたたびライズするようになったが、今度は難しかった。そして、あるとき、フライの下の水が盛り上がったので思わず合わせたら魚がかかって、大暴れした。やっと取り込むと、背中に鉤が掛かっていたが、りっぱなアマゴだった。
3時頃になっていた。魚は成魚放流のアマゴだったが、じゅうぶん楽しんだボクはそこを引き上げることにした。ひさびさに自然渓流でマッチ・ザ・ハッチの釣りができたんだし。途中で寄ったコンビニでブタマンを食べたが、腹に染みいり、旨かった。
帰りがけ、別のグループの友人たちと合流し、ラーメンを食べ、そして、小田原のティムニーTimuny(Timeと無二の造語)という喫茶店に行った。ここはK島さんという釣りキチが作ったもので、しゃれた建物で、コーヒーも旨かった。
二日間の釣りが終わった。狩野川はまだまだ本調子とは言えないだろうが、ボクとしては解禁初期にしてはできすぎのような釣りだった。これも三島の友人たちが魚の居るところを教えてくれたからである。ありがたいなあ、友人は。
写真でわかるかなあ。そこにアマゴが居るんだが。