1月5日水曜日、ウラタン(うらたんざわ渓流釣り場)に行った。調べてみたら1年ぶりであった。
相模川ぞいに走り、道志道(どうしみち)を西に向かう。早めの昼食に、これも久しぶりだが、両国屋でうどんを食う。ここは昔ながらの手打ちであり、婆ちゃんの作るうどんは素朴で旨い。黙っていても漬け物や酢の物が出る(無料サービス)のも嬉しい。
両国屋から15分も山道を走ればウラタンに着く。この日は曇りがちで、風が強く、ときおりヒューッと音がするほど強い風が吹き、道に落ちた木の葉を吹き上げていた。こりゃあ悪い日に来たなと思ったが、もう遅い。ウェーダーを着ると足首の所のゴムが硬く、着るのに苦労した。おまけにウェーディングシューズも乾燥して縮んでいた。久世ロッドの7’6”、4番を持ち、ヤマメクラシックIIに向かった。
ところどころ覗いて見るが、風のせいで波があって水中がよく見えない。気温8℃、水温7℃。橋の下流の細長い流れに着いた。ここはお気に入りの場所で、ライズが多いところだ。その時、風が弱くなっていて、水中にはヤマメの姿があちこちに見えていた。岸の石に腰を掛けてタバコをつけ、水面を見ていると、ライズした!水しぶきのたたない静かなライズだった。冬のウラタンのお昼頃には極小のユスリカが飛び、ヤマメはそれをむさぼり食うことはわかっている。僕は8Xのティペットを60センチほど付けて、その先にはウラタンスペシャル30番を結んだ。2-3回のフォルスキャストの後、ライズのあった場所にフライを投げたら、なんとヤマメは水面に上半身を出して、空中でフライをくわえたのだ!驚いた僕は強めに合わせをしてしまい、ティペットが簡単に切れてしまった。ナント!オレとしたことが!久しぶりのウラタンだからナア、ヘラばかりやっていて、バチが当たったかなどと思いながら、気をとりなおして次を狙うことにした。そして、2匹の27センチくらいの綺麗なヤマメが釣れた。時折風が強く吹いて、そのせいか、ユスリカのハッチは少なかったようだ。ライズも収まってきてしまった。
偵察を兼ねて上流の滝まで行ったが、ライズはなかった。途中、水たまりに厚い氷が張っていた。割ってみると氷に枯れ葉が入っていて、太陽に透かしてみるとキラキラしてとても綺麗だった。
3時半頃には車まで戻って熱いコーヒーを飲んだ。風はますます強くなり、ライズもないので、切り上げることにした。あとは、いつものように「癒しの湯」に行った。
お決まりのウラタン3点セット、両国屋のうどん、釣り、癒しの湯を愉しんだ一日だった。うん、やはり、フライはそれなりに面白いと思う。だが、フライで一番面白いのはライズがあって、魚が何を食っているかわからないときだ。日本では残念ながらそんなことにはめったにお目にかからない。それでも、綺麗な流れで釣りをするのは本当に心地がいい。ヘラは川を歩けなくなったらでもいいのではないか、川を歩けるうちはフライをやったほうがいいのではないか、とも思う。ま、自分でいまやりたいことをやる、というのが自然だろう、とも思った。