先日作ったテンカラ風毛鉤を試したくて、週末まで待てず、再びリヴァスポット早戸へ行った。 結論を先に言うと、あの黄色い毛鉤はスグレモノである。ハックルを小さめに巻いたほうがいいようだ。この毛鉤をクロスキャストして、スイスイと泳がせながら鱒の群れの上を流すと食いついてきた。20匹ほど釣ったとき、ニジマスの活性がえらく高いことに違和感を感じてきたものだ。気温はかなり低く、6-7℃で、水温も同じくらいだろう。 寒さに指がかじかんできたので暖まりに管理小屋に行ったら、責任者風の人が受付にいた。 「ここのニジマスはえらく活性が高いねえ。何か工夫があるのかなあ?」 と聞くと、ニヤリとして 「そういう風にしてあるんですよ。池の水温を川と同じにしてあります。また、川には深みを作らず、全体に浅くしてあります」 「なるほどねえ。それは確かにあるだろうね。だが、それだけじゃあそこまで活性は上がらないだろう」、彼は何か隠している雰囲気があった。 「魚は随分たくさん入れてあるね。一つのプール(15x15m)に500匹くらいかな?」 彼はニタリとして、 「いや、そんなもんじゃありません。少なく見積もっても2000匹は入ってます」 と言う。うむ、それが最大の理由かもしれないな、と思った。たくさん居れば元気な魚の数も増えるだろうし、もしかしたら、生き残るための競争意識が魚に生まれるのかもしれない。 もう一つ、彼には聞きたいことがあった。それはマネキンのことだ。なぜ、マネキンを置くことにしたのか。彼の答えは、鳥除けです、との事だった。確かに川に人が居れば鳥は川には近づかない。だが、マネキンじゃあ、動かないし、鳥もバカじゃないからねと言うと、彼は 「けっこう効いているようなんです。カワウは来なくなりましたね。トンビはしようがないですが」と言う。 ま、この釣り場は管理者がいろいろ考えて、初心者でもドライフライで釣れるように工夫して、それがうまく行っているようだ。僕にとっては勉強になった一日だった。 |