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2009年03月12日(木) 
観察小屋Observatory

 臆病な鱒の習性を観察するため、私はスタフォードシャーのアットジーターUttoxeter近くで、ブライス川Blytheの上に張り出すように小さな小屋「観察所」を作りました。この小屋はとても観察に役に立ちました。小屋は8角形で、3つの窓があり、窓は水面から4フィート半(約1.37メートル)しか離れていないので、非常に近くから鱒を観察することができます。中央の窓は水勢でえぐれた場所の真上で、他の窓の下には巻き返しがありました。窓にはカーテンを掛け、カーテンにはのぞき穴が開けてありました。だから、鱒から観察者を見ることは不可能なのです。また、小屋の入り口に向かう川岸は高く盛り土をして、人が小屋に近づいて鱒を驚かせないようにしてありました。
 川では定期的に釣りをしました。それ以上の、鰭のある居住者の自然状態を障害するようなことは一切していません。
 一番速い流れで、鷹が空中で平衡を保っているように鱒が保つことができる場所を知ることが観察では第一に心がけたことです。そして、それは感動的でさえありました。尾びれは魚が前進するための最も重要なものだと考えられていますが、水中ではほとんど動いていなかったのです。またバランスを取ると考えられている他の鰭は、ほとんど役に立っていないように見えました。ただし、鱒が流下昆虫を見たときには最大のスピードで向かってくる流れに突進して昆虫を補食し、そしてただちに元の位置に戻りますが、この時には鰭は役に立っていたようです。定位する位置はいつも最適の場所が選ばれていました。食糧が高密度に流れてくる水流には鱒が密集して付いています。彼らは食糧にありつくために仲間との競争を辞さないように見えます。非能率的な場所に、長い時間居ることも気にしていないようです。
 鱒は夏の間中、同じ場所に居ることが多いようです。鱒が大きめの川から産卵のために10月や11月に小川に遡って行くことはよく知られています。産卵の時には、メスが砂利底に産卵する穴を掘り、オスは補佐しているだけです。産卵後、厳しい冬の寒さの時には、オスもメスも川底の泥の中でじっとしている、と推定している人も居るようです。
          ---つづく

閲覧数339 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2009/03/12 17:45
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