9月18日~23日の5泊6日間、北海道は十勝川水系に釣りに行った。三島のN居田君との二人旅であった。道内での移動はレンタカーであり、運転は有り難いことにN居田君が引き受けてくれた。コースは羽田→千歳→札幌→トマム(1泊)→帯広(4泊)→千歳→羽田。
9月18日(土)。
N居田君とは羽田飛行場で待ち合わせ。ボクは車で羽田に向かったんだが、予想もしない渋滞と事故で予定の飛行機に乗り損ねてしまった。N井田君は予定通りの午前11時の便に乗り、ボクは午後1時の便で千歳に向かった。
まず、札幌のテムズというプロショップに行く。ここの粟崎店長には用語辞典の販売でお世話になっていたので、是非とも会ってお礼が言いたかったのだ。初めて訪れるテムズは札幌の中心地で、北大植物園のそばにあった。オシャレな店でね、粟崎さんはとても気さくな女性だった。そこではたまたま、村田ロッド、ヨコタロッド、北尾ロッド、リューノウロッドの展示即売会が行われていて、漆原孝治さんのフライタイイングのデモもあった。漆原さんとは一緒に仕事をしたこともあり、当然ニジマス釣りの話に花が咲いた。彼は35年前からニジマス釣りに北海道に通っているという。で、ニジマス釣りのティペットの話で盛り上がった。皆さんは3Xのティペットを使うそうだ。ボクは
「エッ、3X!?それはオーバーじゃないのかなあ。4Xで十分釣れると思うけど」
と言うと
「いやいや、北海道のニジマスは強いし、走るし、おまけに石に擦れて4Xじゃあ切れるんですよ」
と漆原さんは言う。
「それは、大きなニジマスが走って流心に入ったら、どんな太いティペットを使っていてもその時点で失う可能性が大きいですからねえ。掛けた時点で、手前の緩流帯に留めるか、流心から引き出すかすれば、4Xでも十分に50センチオーバーが捕れると思いますよ」
とボクは反論した。この議論はかなり盛り上がってね、みんな面白そうに聞いていたようだ。一応、念のため、ボクは3Xを持ってきていなかったので、テムズで購入した。
記念写真をとり、テムズを後にしたが、”ボクだって海外でワイルド・レインボウの50センチオーバーを何匹も4Xで釣ってきた。こうなりゃ釣り師の意地である。ようし、4Xでデカい北海道のニジマスを釣って皆さんに報告しよう”と内心決めていた。
この日の晩はアルファリゾート・トマム泊まりであり、夕食は付いていない。そこで、N井田君と札幌すすき野の「だるま」というジンギスカン屋に行った。外でしばらく待たされたが、おもしろい店でね、マトンは厚く、とてもおいしかった。
あとはトマムまでひたすら走る。ホテルに着いたのは9時半頃だったように思う。
いよいよ明日から釣りである。二人は移動の疲れもあり、その夜は死んだように眠った。