最近、ちょっと面白いフライを手に入れた。制作者はカナダの住人で、デイビッド・ファイという男らしい。フライの名は「アートフライ Artfly」、カワゲラのニンフのイミテーションだ。とてもリアルにできている。 注文すると10日後には送られてきた。実物をみてもやはりよくできている。ことにレッグのデキが良く、バイオット風のファイバーを結んでレッグの関節を現していた。アンテナもあるし、アイも付いている。 くわしく観察するために1個を分解してみた。タイイングスレッドを巻いてつくってあり、ソラックスの部分には柄が印刷された薄い合成シートを、レッグとテールはバイオットに似せた硬めの合成シートが使ってあった。 ちょっと考えさせるモノであった。フライと呼んでいいのだろうか、リアル過ぎるような気がするからだ。ここまでリアルだと”やり過ぎ”かもしれない。こんなフライで釣りをしたら餌釣りと同じじゃないだろうか、と。一方ではやり過ぎ、つまり似すぎていて何が悪いという反論もあるだろう。あまりに似ているという理由だけでフライではないと決めつけるのは問題かもしれない。では、フライの定義とはいったい何なんだろうという疑問が起きてくる。 僕の意見を言わせてもらえば、基本的にはスレッドを使ってフライタイイングの手法で作ってあるし、型取りした素材はアイだけだし、フライの範疇でいいような気がしている。 このフライはよく釣れるだろうと思う。今度、ウラタンか養沢に行って試してみようかな。 |