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2013年11月20日(水) 
 毎日少しずつやっていると前進できるものだ。現在、166ページまで来ている。しおり紐の位置を上から見れば、今全体のどの辺に居るかが分かるが、嬉しいことに半分をはるかに越えている!終わりが見えてきたというと言い過ぎだが、がぜんやる気が出てきたことはまちがいない。
 昔、ボクが中学校の頃、それはちょっと変わった学校でね、「十五里行軍」という行事があった。全生徒で1日かかって15里、つまり60キロメートルを歩く。女子は半分くらいだったように思う。福岡の糸島郡までバスで行って福岡市内の母校まで歩く。先頭は3年生がのぼり(幟)を立てて持ち、それには「一歩々行萬里」と書いてある。1歩ずつ歩けばいずれは万里も行けるというわけだ。足にマメはできるし、大変だったが、記憶にはよく残っている。あんなバカげた事を今でもやっているかどうかは知らない。その「一歩々行萬里」を思い出した、というわけだ。

スキューズの話をひとつ紹介しておこう。

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風とイブニング・ライズ WIND AND THE EVENING RISE.

 オーソリティーの教えを受け、純真に何年も何年も実行してきた釣りの常識というものについて、私はあることを断言したいと思います。風がやまないとイブニング・ライズは起きないという定着した常識を信じて、私は何度もイブニング・ライズに通ったものでした!!
 何年もの間、私の釣り人生で覚えている限りの長い間、フライフィッシングという不確実なスポーツの中に確実な事がひとつあって、それは”風が吹いたらイブニング・ライズは起こらない”という基本通念であり、何度も耳にしたものです。私は愚者のようにそれを信じました、ちゃんと検証もしないで。そして私は多くの日の午後には不安を感じながら夕方には風がやんでくれるのを待ち、風がやまないときには、竿を出さず、がっかりしながら家路についたものです。
 それは今からたった5年前の1916年のことでした。7月の風の強い夕方、私は友人が帰ってくるのを川辺で待っていました。風の強い夕方だったので、副流でスピナーフォールくらいはあるでしょうが、ライズはないだろうと思われました。同時に、そして唐突に、もともと日中に羽化する羽虫は風が強くても午前中や午後に出るものなのに、もともと夕方に羽化する羽虫は風が強いからと言って夕方に羽化しないのだろうか。もし風の強い夕方に羽化があるとしたら、風の強い午前中と同じように釣りができるんじゃないだろうか、という考えが浮かんだのです。そして、博識者の言うことを信じてきたばかりに、興奮に満ちた夕方の釣りのすべてを失ったかもしれないと思い、腹が立ってきたのです。私は”人の話をすぐには信じるな。自分で確かめること。それも一度ではなく、何度も確かめること”を釣りの教訓にしているのです。
 そのように考え、その日の夕方に釣りをしてみたら、合計7匹の鱒が釣れ、どの魚もその川の平均サイズを上回っていました。詳細は本書205ページに出ています。その時、ブルーウィングド・オリーブが羽化して、鱒は大きく派手なライズをしていたのでした。
 1917年6月23日の土曜日の夕方も、前年と同じような状況でした。午後4時(夏時間)に到着して夕食までの間、川を見に行き、この年で最初の(リバーキーパーの話しで)ブルーウィングド・オリーブを見つけ、そのイミテーション・ニンフで2匹を釣りましたが、小さかったので川に戻しました。
 かなりの風が南から吹いていて、すこし東風が混じっていました。運がいいことに、風は下流から上流に向かって吹いていて、その流れを釣るのには好都合で、私の9フィート、5オンスの竿でじゅうぶん釣りができました。私と一緒に釣りに来た友人は風が強いので、スペント・パターンを投げながら暗くなるまで釣ることには嫌気がさしているようでした。私は前年の経験があった(その後2,3回の追体験もあった)ので、友人を元気づけ、彼は釣り続けることにしたのですが、私の言うことを疑っているのは明らかでした。
 我々は別々の場所でイブニング・ライズを待ち、忍耐心をかき集めて、7時から8時半まで待ちました。風はすこしおさまってきましたが、まだ時々は強く吹き、影は東に長く伸びていきました。8時半ごろのこと、小さなペール・ウォータリー・オリーブがわずかに羽化し始め、それにジュライ・ダンとスピナーが混じり、そしてジェニー・スピナーjenny spinnerも加わってきたのです。川面で風のない部分ではそれらのカゲロウをちゃんと見分けることが出来ました。
 1~2匹の魚が静かにライズし始め、スピナーやペール・ウォータリー・オリーブのニンフが捕食されていて、ときどきは羽化したばかりのカゲロウが食われていました。そして、大きく派手なライズがあり、それはブルーウィングド・オリーブを捕食している証拠でした。私は去年実績があったニンフ・パターンを結び、魚に向かってキャストしました。鱒は水面まで上がってきたのですが、フライを食い損ねたようでした。その2~3ヤード上流で別の魚が同じようなライズをしたのですが、それはグレーリングだったと思います。その後すぐに、間違いようのない二股に分かれた尾が水面上に現れたのです。私は別の魚を狙うことにしました。その魚は流れの角のところでライズしていて、小さなスピナーを捕食しているように思いました。私はタップス・インディスペンサブルを使い、続けてジェニー・スピナーを使い、彼は両方に出たのですが、くわえなかったのです。見ていると、間違いなくブルーウィングド・オリーブを明瞭な反転動作で捕食したので、数分待ってから、オレンジ・クイルOrange Quillを投げると、水面に落ちる直前でフライをくわえたのです。彼は華麗なファイトを見せてくれ、計測すると16インチのベスト・コンディションの魚で、1ポンド12オンスありました。
 すぐ上の川の曲がった所では2匹の大きな魚がライズしていて、去年使って、そこそこの実績があったブルーウィングド・オリーブのパターンを使って見ようと思いました。そこで、そのパターンを魚に食わせようとしましたが、何かが悪かったようで、魚はフライまでゆっくりと上がってくるのですが、フライをくわえないのです。次に狙った2匹の魚でも同じ結果だったので、No. 1フックに巻いた新品のオレンジ・クイルを結び、川の曲がりの上の対岸のきわでライズしていた魚に投げました。彼は腹立たしい魚で、一時もじっとしていないのです。フライをライズ・リングのすぐ上流側に落としても、彼はフライの上側や下側、右側や左側にライズして、フライには出ないのです。そして、フライがライズの1インチ上に落ちたときに彼はフライをくわえ、その後のファイトはすさまじいものでした。最後に釣った鱒よりずっと元気で、1インチ小さかったのですが、2オンス重く、私は彼をランディング・ネットに入れるのに150ヤードも走らなければいけなかったのです。
 同じような状況が続き、私は別のライズを見つけました。だが、何か間違ったことを私がやったようで、魚はライズをやめてしまったのです。ですが、次の魚は第1投めに釣れ、クリールに収まりました。重量は1ポンド6オンスしかありませんでした。この時点で時刻は午後9時35分になっていました。
 その後、30分近くライズが続いたのですが、そこし様子が変わってきました。魚はフライをくわえるのですが、鉤掛かりはあまく、外れるのです。あるとても大きな魚が、私が裁判官であればそう判断を下すのですが、ライズをしていて、ブルーウィングド・オリーブをヘンド・アンド・テイルで吸い込んでいました。そのライズは時計の音のように規則的に繰り返していました。ところが、オレンジ・クイルを何度投げても彼はフライを無視し、あげくのはてにライズをやめてしまったのです。フライをスピナー・パターンに変えなければいけないのかとも思ったのですが、オレンジ・クイルはブルーウィングド・オリーブの色とはぜんぜん違うし、スピナーとして有効なはずなので、私はオレンジ・クイルを使い続けることにしました。
 次の魚はオレンジ・クイルをすぐにくわえました。だが、すぐにフライを吐き出したようで、フライラインはビクッと動いた後はもつれてしまい、ほどくのにライズの最後の10分間を無駄にしてしまいました。もう2匹くらいは釣る時間はあったのですが、オレンジ・クイルは効かなくなってきたし、時刻は10時半になっていて、数匹の魚は得たのですが、敗北感と困惑を感じながら、すべてが終わったことを悟ったのでした。
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閲覧数616 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2013/11/20 22:04
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