いよいよ今月末で禁漁だ。渓流釣り師は今年の竿納めをすることになり、9月には名残りの釣りに出かけることになる。渓魚は3月からの7ヶ月で育っており、9月は大物が釣れるチャンスがある。そんなこんなで9月には渓流に入る人が急に増える。その結果、残念ながら、当然ではあるが、納竿日にはボウズをくらうことが多くなってしまう。 で、狙い定めた10日の水曜日(ボクの定休日)、なんとか天気も持ちそうなので、日川に行くことにした。 行ってみると、ウィークデイというのに日川本流には点々と車が駐めてあり、釣り人が入っているのは間違いなかった。そこで、前回イワナがたくさんいた沢に入ることにした。 前回は友人を案内していたので彼に優先的に釣ってもらったので、今日こそはボク一人で、思う存分釣るゾと思っていた。ところがいいポイントにフライを流してもまったく反応がない。今度こそ、今度こそと思いながら釣っていったが、信じられないように無反応だった。チビイワナがフライをつつきにも来なかった。チビも居ないのだ! ボクは気分が晴れず、その流程を終わった後、2つの堰堤を越え、その上にも行ってみたが、やはり同じだった。 川の条件として悪い要素は見当たらなかった。水量は平水で、濁りもなく、水温も申し分ない。こんな沢筋では魚はフライパターンを選ばないものだし・・・。念のためポイントからかなり離れ、ティペットを7Xに落として釣ったが、結果は同じだった。では、原因は何か?おそらく、ほぼ間違いないと思われるが、エサ釣り師に根こそぎ抜かれてしまったようだ。 悲しいねえ。今月で終わりだから遠慮無く釣り切ったのだろうが・・・後先のことを考えず、渓魚の保全などまったく無視して、釣り切るバカ者がいるなんて!だが、これも現実である。ウワサに名高い甲州の釣り人を見たと思った。 すずらんペンションに戻ってコーヒーを飲み、一休みして、夕方日川本流を釣り、小型ながらアマゴとイワナが釣れ、なんとかボウズをまぬがれたのだった。やれやれ。 帰りは真っ暗な中を日川沿いの道路を走った。そこではよくシカを見るので、写真を撮りたかったので、カメラを手に持ってゆっくり走ったが、この日はシカは一匹も見なかった。ウム、残念! 悪いことと良いことがあった1日だったが、これで今年の日川の釣りも終わりだ。 ”山よ(渓よ)、さよなら、ご機嫌よろしゅう また来る時にも笑うておくれ”