ボクはイムコのパイプ用ライターを愛用している。量産品ではあるが、作りがしっかりしていて、着火に失敗がないし、とても軽い。 あるとき、イムコのライターのことをネットでしらべてみたら、おもしろいことがわかってきた。オーストリアのイムコ社はライターの世界的老舗で、第1次世界大戦当時からオイルライターを作り始めたらしい。ジッポーより古いのだった。はじめに作ったのが第1次世界大戦中に、塹壕(ざんごう、トレンチ)の中で、薬莢を利用したオイルライターだった。その後改良を加えて、1920年頃にifaという名のトレンチライターを製造している。 このライターがアンティークとして売りに出されていた。その写真を見ると、欲しくなり、ついつい買ってしまった。そのライターが今日アメリカから送られてきたというわけだ。 はじめはどうやって使うのか分からなかったが、いじっているうちに、だんだん分かってきた。単純な構造でね、内筒と外筒とあって、内筒にはオイルを入れ、外筒にはフリント装置がついている。おもしろいのは火消し用のキャップだ。キャップは鉄兜のような形をしていて、外筒にワイヤーで固定され、内筒を下にずらすとキャップはクルッと外側に回って、火芯が露出するようになっている。 この手作り感がいいなあ!ボクは気に入ってしまった。かなり錆びてはいるが、実用には耐える状態だし。ま、オタカラが一つ増えたということかな。こんど皆さんに会うときには実物をお見せしよう。