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2013年06月03日(月) 
 ハルフォードの「水に浮くフライとその作成法」のほうは現在印刷の真っ最中であり、6月の半ばにはできあがった本がどっと送られてくるだろう。この本はカワノ・ブックス、フライフィッシング・クラシック・ブック・シリーズ第2弾である。第1弾はもちろんロナルズの「フライフィッシャーの昆虫学」だ。
 で、シリーズと銘打った以上は最低3冊は出さねばならないだろう。3冊目は何にするか?これは、当然、ハルフォードの敵であったスキューズの本になるだろう。歴史上有名な論争があって、ドライフライを信奉するハルフォード対ウェットフライ(ニンフフライ)を信奉するスキューズのことだ。両者の本の片方だけ翻訳したのでは片手落ち、不公平になるし、なによりも読者がその歴史的論争が何だったのかを知ることができないからだ。
 スキューズも何冊かの本を書いているが、なかでも、名著のほまれが高い「The Way of a Trout with a Fly フライに対する鱒の行動(1921)」を翻訳することにした。
 ところが、この本は文章ばかりで図が少ないので翻訳のスピードが遅くなること、おまけに英語が典型的イギリス英語であり、簡潔明快なアメリカの学術英語に親しんだ僕にとっては、とても訳しにくい。なにしろ弁護士が書いた文章だからナア。
 今年の2月ごろから始め、毎日、3分の1ページ、あるいは半ページを訳しているが、全274ページなので、まだまだ1年以上はかかりそうな雰囲気だ。気の遠くなりそうな遅さだが、フライフィッシング用語辞典に比べればどうってことはない!また、やっていく内に彼の書き方に慣れてきて、少しはスピードが上がってきている。
 また、スキューズはなかなかおもしろいことを書いていることもわかってきたので、僕も最後まで読んでみたいと思うようになってきている。
 写真を載せておこう。スキューズの写真では目つきが悪く見えるが、彼は右目が失明しているのでそう見えやすい。本の天の部分のしおりがあるところが現在の位置である38ページだ。まだまだ先が長い・・・。


閲覧数1,059 カテゴリ日記 コメント10 投稿日時2013/06/03 17:13
公開範囲外部公開
コメント(10)
時系列表示返信表示日付順
  • 2013/06/04 01:17
    さん
    お名前:たき火男

    英国人で弁護士とくれば、いかにも・・という感じの肖像ですねぇ。
    本の題名も職業柄、正確を期しての選択なのかもしれませんね。
    「なかなかおもしろいことを書いている」とのことで
    ユーモアのセンスを多分にお持ちの方と推察します。
    翻訳の完成が楽しみです。
    次項有
  • 2013/06/04 09:26
    鉛筆狂四郎さん
    たき火男さん

    アリの歩みで日本縦断するような気分だなあ。
    彼はつとめて公平に、客観的に書いているようだが、実は読み込むと、もともと仮定に偏りがあることが分かってきて、やはり釣り人であり、ほほえましい、という感じだ。
    結局は「序文」に書いてあることが、正直なところだろう。
    だが、これだけきっちりフライフィッシングについて考察がしてある本は”稀”と言っていいだろう。その意味では読むに値すると思う。
    乞うご期待!
    次項有
  • 2013/06/04 12:50
    さん
    お名前:三島のY

    スキューズ「フライに対する鱒の行動(1921)」の翻訳本を楽しみにしています。


    ハルフォード「水に浮くフライとその作成法」の出版日が待ちきれません、まるで遠足の前の晩の小学生と一緒です。
    次項有
  • 2013/06/04 13:43
    鉛筆狂四郎さん
    三島のYさん

    ハルフォードの本はちょっとオシャレな本に仕上がっていると思うので、いましばし、お待ちを!

    スキューズのほうは来年と思ってくれ。
    こっちは読みごたえがあるよ!
    次項有
  • 2013/06/05 16:08
    さん
    お名前:焚き火男

    全ての釣人は偏見を持っている。
    次項有
  • 2013/06/05 20:57
    鉛筆狂四郎さん
    焚き火男さん

    そのとうり!
    そして、釣り人はその偏見を主張する!
    ゼッタイにそうだと。
    ほほえましい姿だが、それが許せない釣り人がいた。
    それがスキューズだった。
    このスキューズの姿勢が”謎”なのだ。
    その謎解きのために小難しい英語と格闘しているというわけだ。
    ボクもヒマだなあ。
    次項有
  • 2013/06/10 14:28
    さん
    お名前:

    例えば、どんな文章が難しいのでしょうか。
    差し支えなければ、短い例文に触れてみたい好奇心が湧きます。
    次項有
  • 2013/06/10 16:26
    鉛筆狂四郎さん
    外からの訪問者さん

    ほほう、英語には自信がおありかな?
    あちこちあるが、ちょっと苦労した部分をお見せしよう。
    次項有
  • 2013/06/10 19:53
    さん
    お名前:

    お手数おかけしました。
    ギリシャ神話に絡んだ真理を説明しているんですね。
    ジュピターのお妾さんセメルが愛人ゼウスに、自分に会う時は最高の威厳容姿でと多大の要求をしたために雷光で焼き殺された。 男は物事を見るとき、網膜に単純に映った姿其の物ではなく、精神状態から自分に都合良いように消化するように出来ている、と著者は考えている、というような意味でしょうか。
    でも、例え話との関連性に少し無理があるような気もします。 そうではなくて、多分私の理解、読解力が不足しているからでしょうね。
    次項有
  • 2013/06/10 23:59
    鉛筆狂四郎さん
    まあ、だいたい、そんな意味でしょう。
    ”男は”ではく、”人は”としたほうがいいでしょう。

    確かに、理想的な喩えではないですが、これはスキューズのやり方なので、訳者がどうのこうの言う筋合いではありません。

    ですが、人はありのままを見ることは出来ないで、自分の理解できる範囲内、または自分がそうあってほしいように物事を見てしまいがちだ、ということは真理であり、スキューズはそれを言いたかったのでしょう。これは科学の分野でよく知られている”さとし、注意”であり、それを弁護士であったスキューズが知っていたことに、ボクは感心しています。

    こんなことを、理屈好きの弁護士が、イギリス風のまわりくどい言い回しや、2重否定を駆使して書いているので、”小難しい”と言ったわけです。
    ま、それでも、けっこう良いことも言っているので、最後まで翻訳してみようと思っています。
    次項有
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