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物事は重なるときは重なるもので、つい先日、イギリスで発行している脳外科専門の雑誌の編集長から手紙と論文原稿が届いた。”ある脳腫瘍についての論文だが、編集委員よりぜひ貴君の意見を聞くようにとの提言があったので、原稿を読んで掲載に値するかどうか意見を聞かせてほしい”とのことだった。 フムフムと思いながら読み進んだのだが、写真を見て驚いた。白黒のゼロックスコピーなのである。しかもハレーションを起こして何が何やらわからない。論文の審査のことを査読というが、査読を依頼するときには最高の画質の写真を添付するのが常識なのに、この雑誌社から送られてきた写真は判定不能のコピーであった。 「ナンダアこりゃあ」と思った。手紙にある編集長の名前の肩書きを見るとSirが付いている。由緒ある家柄の人らしい。だが、学術論文のなんたるかをまったく理解していないし、失礼極まる内容なのだから。 早速、手紙の左肩にかいてあるメールアドレスにメールして、ただちに写真の実物を送れと言ったのだが、返事はまだこない。僕はほとんど怒っている。 やれやれ、一部かもしれないが、イギリスの紳士も落ちたものだ。家柄のおかげで編集長になったんじゃないか、と思われてもしかたがないだろう。 僕もイギリスには何度か行ったので、何となく見当がつくし、分かるような気がする。女性は可愛いが、男どもは鼻持ちならないという印象を持っている。それでも庶民はいいのだが少し上のクラスはコトに始末が悪い。肩書きでおどかして内容がまったく伴っていない、僕の一番嫌いな人種のようだ。 大英帝国に未来はない。ただ滅び行くのみか・・・ |