この週末博多に行ってきた。昨年死んだ末弟の一周忌と母の三周忌を兼ねた法事に出るためだった。僕は長男なのだが博多には住んでいないので次男にすべて任せきりだ。 母は認知症を長く患い、3年前に肺炎で、静かに息を引き取った。弟は食道癌になり、もともと口腔外科医だったので食道癌は自分の専門分野であり、余計に辛かったと思うが、発病から1年くらいであっという間に逝ってしまった。そして細君も彼の死後半年ほど経ったころ心臓病で亡くなった、後を追うかのように。 僕の親戚関係は、つながりが薄いというか、各人独立しているようで、日本的な湿性の関係は少ないようである。死んだものはしようがない、仏様より生き神様のほうが大事だというドライな考えの人が多い。もしかしたら南方系の思考体系なのかもしれない。 土曜の夕方に博多に着いてホテルにチェックインした。弟の家に泊まってもいいようなものだが、気を使わせるし、ホテルに泊まったほうが気楽で快適なのだ。せっかく博多に来たから旨い魚が食べたくて、ネットで調べてきた「やま中」という寿司屋に行ってみた。これが大正解だった。博多の寿司屋というのは、酒の肴がいろいろ出て、最後にすこし寿司をつまむというスタイルになっている。旨い物が次から次へと出てきた。刺身も良かったが、ふぐの唐揚げ、茶碗蒸し(ウニとアワビ入り)が特に旨かった。 日曜の法事は略式だったのでありがたかったが、本を渡され、お経を参列者全員で読まされたのには閉口した。法事の後はホテルで中華料理を皆で食べた。大人の参加者は9名だったんだが、驚いたことにその中の5名が医者であった。内訳は脳外科医 1,内科医 1、皮膚科医 2、麻酔科医 1だ。僕が最年長なので大きな顔ができて、やや嬉しかった。 食事の後、帰りの飛行機まで時間があったので、大濠公園に行った。そこにはたくさんのカモメと巨大なコイが居て、誰かが橋の上から餌を投げるとカモメとコイが争って餌をとった。壮観であった。あのコイを釣りたいなと思ったが、釣りは禁止されている上にコイは1メートル以上もあるので、フライで釣るとなるとダブルハンドが要るなと思った。 博多の夜景 横の出っ張りで湯飲みを持つと熱くない いいホテルに泊まると朝食のメニューが豪勢であり、好物のライチーが食べ放題なのは嬉しい |