あまり大きな声では言えないのだが、僕はけっこう竿を持っている。道具の自慢ははたから聞いていても聞き苦しいので、このブログでは書くまいと思っていたのだが、それが、その、釣り人は道具自慢の一つもしてみたいもので、今回に限り、お許し願いたい。
お宝の竿は名工フレッド・トーマス作のバンブーロッド、トーマススペシャル7フィート半、#4-5だ。アメリカのe-Bayというオークションで落札したもの。この竿は軽いし、アクションもよく、素晴らしいの一言である!
作られたのは1900年代の初めの頃であり、グリップは黒ずんでいる。この竿をオークションで見つけたときは驚いたものだ。入札はアメリカ国内のみが対象だったので、ニューヨークに留学中の教え子に頼んで落札してもらい、竿はニューヨーク経由で僕の元に届けられた、というわけだ。
落札額は1001ドル。竿の価値からいうと信じられないくらいに安く手に入った。教え子には「ステーキでも食ってくれ」とお小遣いをあげた。
新品の竿にはそれなりの良さがあるが、中古の竿もいいものだ。この竿の黒ずんだグリップを見ていると、前の所有者を想像したり、彼の喜びや落胆が伝わってくるような気がする。釣り人の思いがこもった一本なのである。名工が作った竿を今回は釣り名人が使う、いい絵じゃないか、と悦に入っている次第。(注:釣り人はみんな自分が名人だと思っている)
オークションではこれまでかなりの竿を買ってきたが、当たり外れがあるし、ほとんど外れと言ってもいいくらいだ。だが、今回は大当たりだった!
いい竿なので釣りに使いたいのだが、キズつけたり、折ったりしたくないので使いにくい。いやあ、困ったものだ。
だけど、やはり、使おう、と思っている。道具なのだから、使ってあげないと竿の良さは生かされない。壊れたら、それが寿命だったんだろうから。