この週末、映画「ロゼッタ」を見た。ビデオ屋でDVDのケースにパルムドール受賞作品だと書いてあったので見ることにした。 感想:よくできた映画で、簡単に言えば”悲劇”と言っていいだろう。酒浸りの母親を抱えてトレーラー生活をしている少女がロゼッタで、定職を求めて必死でがんばり、遂に心の破綻を来して泣いてしまい、映画は終わる。このラストシーンには別の解釈が可能であり、助けに来た若い男にすがりたいという気持ちに負けたのかもしれない。いずれにせよ、人間の弱さを見せつけたキツイ映画であり、救いはないように見えるが、若い男は救いの手をさしのべる可能性があるだろう。ほんのちょっとの希望の灯を監督は用意していたのだ。 たまにはまじめに作った映画を見るのもいいだろう。文芸作品とも言える映画である。思い出したのは小林多喜二の小説だった。 |