4月12日、掛川のFFスクールは大詰めを迎えて大井川支流の笹間川で実釣コースを行った。
川は綺麗で、平水、天気も良かったのだが、なにしろ魚がフライに出なかった。
おかしい、こんなはずはない、と思いながら釣り続けた。そして、午後に川から上がるとき、川岸近くまで茶畑があって、そこの世話をしているお爺ちゃんに
「すみません。茶畑を通らせてください」
と声を掛けたら
「ああ、いいよ、いいよ。それにしても今日はたくさん人が通る日だなあ」
と言われ、唖然としたものだった。そんなにたくさん釣り人が釣った後を僕は釣ったのか!それじゃあ、フライに出ないはずだ。僕に出ないのに一緒に釣った受講生の人に出るわけがない。
また、鮎の稚魚をたくさん見た。鮎が入るとヤマメ・アマゴは嫌がって川の角に追いやられ、水面のフライに出にくくなるものだ。これも状況が悪かった一因かもしれない。
日本の渓流釣りの現状を目の当たりにするような日だった。よく言われるのは”高速道路から2時間以内の川にはヤマメはいない”、と。
しかも川沿いに道路が走っていたら最悪なのだ。だれでもすぐに川に入れるのだから。
というわけで、ただ一人、G藤さんだけアマゴを釣ったが、あとは総崩れだった。
ただし、気持ちのいい新緑に包まれた一日だった。
天気も良く、水が綺麗な渓流を歩いた。
と、ポジティブな面を強調するしかないのだが、釣り人としては沈滞・鬱屈・敗北の一日なのである。
新緑の山
笹間川
地元の爺ちゃん。
稚アユの群れ
N崎さん
川岸の茶畑