9月24日。くもりのち晴れ。台風は過ぎ去り、この日は天気が回復して晴れた。この日からボクは浜野さん、H田さんと3人で釣りをする。浜野安宏さんについてはあらためて紹介する必要は無いだろう。多能な方で、基本的にはデザイナーらしいが、日本の近代フライフィッシングで先端を切っていた人で、大魚を抱えた写真はだれでも見たことがあるだろう。ボクより2歳年上だが、とても元気である。
この日、ダメモトで釧路川支流にアメマス釣りに行ってみた。鱒やの橘さんとっておきのポイントに案内してもらった。そこもかなりの増水だったが、サイズは小さいが3人に1匹ずつアメマスが釣れた。
お昼には3人で弟子屈ラーメンを食べた。ボクが
「皆さん、午後はどうします?ボクは屈斜路湖に行くことにしていますが、一緒に行ってもいいし、浜野さんたちはどこかにアメマス釣りに行ってもいいし」
というと、浜野さんは
「屈斜路湖にもとても興味があるので連れてってください」
とのこと。
太陽が出て屈斜路湖岸の木の葉の緑が鮮やかで、浜野さんはたいそう気に入ったようだった。綺麗な所ですねえ、と繰り返していた。釣り人しか走らないような屈斜路湖の周回道路(ダート)をまわって北岸に向かった。途中、リスを3匹見かけた。橘さんに教わった「Y字」というポイントへ入った。ここは小さな川が流れ込んでいる所だ。しばらくして橘さんが現れ、4人で暗くなるまで頑張って釣ったが、釣れたのはウグイばかりだった。
岸で休んでいるとき、橘さんが指さして
「そこに緑色のカメムシが浮いているでしょう。あれが10月初旬にはたくさん飛んで湖におちるとニジマスが岸に寄ってきてライズするんですよ。今はまだちょっと早いですね」
とのこと。
屈斜路湖は美しい自然林に囲まれて、遠浅もあり、フライフィッシングには好条件が整っている。いい時期にまた来たいな、と思った。