雨の、寒い、日曜日。スキューズの翻訳をしたが、3行訳して、疲れ、ビデオを見ることにした。買いためておいたビデオから選んだのは「ラ・ボエーム」、プッチーニの傑作の一つだ。演出:ゼッフィレッリ、指揮:バルトレッティ、ミミ:ガイヤルドドマス。スカラ座。2003。
オペラを見るときは”少々飽きてもちゃんと最後まで見るんだ”とやや構えて見ることが多いのだが、見始めて、ラ・ボエームではまったく違っていた。初めから引き込まれ、第三幕の終わりごろからぼろぼろと涙が出て、第四幕じゅう泣き続けてしまった。こりゃあいかん。純真な若者たちやミミにすっかり魂を奪われてしまっていた。
おまけで付いていた演出家ゼッフィレッリのインタビューを紹介しておこう。
”これはインテリのためのオペラではありません。いろいろ理屈を並べて評価するものではありません。このオペラには若さと情熱、失望と悲劇、愛と命、希望に駆り立てられる衝動、比類ない感情のたかまり、愛を描く音のうねりがあるのです。抵抗しがたい心のときめきが我々を魅了し、暖め、そして泣いてしまうのです”
皆さん、オペラを毛嫌いしないでもらいたい。もし、オペラを見たことがなかったら、まず、「ラ・ボエーム」を見ることを勧めます。アマゾンで買えば送料なしで、2058円で買える。映画を見に行ったと思えば安いものだ。お約束:泣かせます!