今年もバレンタインの義理チョコをもらった。例によってナースがみんなからですからと言いながら渡してくれた。ま、義理でも嬉しいものだ。ボクの部屋に戻って箱を見ると、なんと「六花亭」のチョコクッキーであった。
札幌の六花亭はボクにとって懐かしい店だ。ボクは1972年だったと思うが(札幌冬季オリンピックの年)、北海道大学病院の脳神経外科に半年勤めたことがあってね。行った理由は2つあって、一つ目は脳神経外科の基礎的研修を受けたかったこと、二つ目は北海道に憧れがあったこと、だ。ボクは九州生まれの九州育ちであり、北国の北海道はどんな所だろう、北国の人は春がとても嬉しいと言うが、いつかそれを実感してみたいものだと思っていた。そこで、研修は6ヶ月間と決まっていたので、北大の研修も我がままを言って、2月1日から7月31日までの6ヶ月間にしてもらったわけだ。
この札幌での6ヶ月間はカルチャーショックの受けっぱなしであり、仕事は殺人的に忙しかったが、思い出も多い。六花亭のバタークッキーもそのひとつだった。その濃厚なバター味は衝撃的だった。
箱を開けて1個食べると、北海道の味がした。カントリー風かつ濃厚な味なのだった。