3月1日の解禁日、狩野川に行った。おも立ったポイントを見て回ったがライズはまったくない。友人に情報を聞きたかったが、この日、携帯を忘れてきていた。忘れて初めて携帯の重要性に気づき、愕然となったものだ。 そこで解禁日なので小さくてもカタをみようと、上流部に行くことにした。だが、そこでも一度もフライに反応はなく、僕は土手にあがり、川を見ながら上流に向かった。そしてあるプールを見下ろしたとき、我が目を疑った。35cmはある巨大な魚が見えたのだ!そこは釣りにくい場所だった。夕暮れも近く、気温は急激に下がって寒くなっていた。虫はまったく飛ばず、疲れてもいた。〈今日は無理をせず、この次にじっくり狙おう。あそこは竿抜けになりやすい場所だから大丈夫だろう〉と思う定め、ひきあげることにした。 そして3月4日(土)、情報が入り、大見川のあるプールでライズを釣った。だが、気むずかしいライズであり、フライに2度出たが、スッポ抜けだった。 夜は例によって宴会。大いに飲み、食った。 5日の朝、僕はK木さんと二人で例の大物を見た上流部に向かった。魚は居た。K木さんも魚を見て驚いていた。ただ、魚の居る場所へのアプローチが難しかった。二人で相談し、結局、上流側から釣るしかないということになった。極力姿勢を低くして回り込み、1-2投したら、その魚は姿を消してしまった。どうしようかと思い悩んでいたとき、気温も上がってきて暖かくなり、プールの流れ込みでライズが始まった。ライズしている魚はせいぜい25cm程度だが、極小の虫を捕食していて、釣るのは難しかったが、水の透明度が高く、魚がよく見えていたし、楽しい釣りになった。ライズは2時間くらい続き、K木さんは3度フライに出て1匹釣り、僕には5回出て1匹釣った。僕に釣れたアマゴは小さかったが、とても嬉しかった。 このポイントもいずれは他の釣り人に気づかれてしまうだろうが、それまでは”極秘” にしておこう。通ってしまうと停めてある車でバレてしまう。あの大物が釣れるチャンスを待ちながら、1発にかけるしかないだろう。 |