ホホウ、目のつけところが違うなあ。
もう一度、見てみるか。
世間の事柄に対するボクの反応はいつも遅い。今回もあるスジから「借りぐらしのアリエッティ」を聞き、そのタイトルの奇妙さに惹かれてビデオを買って見た。初演は2010年。 うむ、いい映画だった。心静かに、強い印象を残す。ぼくはアリエッティの顔が好きだなあ。やさしさの中にもリンとして、何事にも立ち向かっていく顔付きが好ましい。 小人族には日陰者、借りる負い目(じつは泥棒なので当然ではあろうが)、絶滅危惧種の悲哀がつきまとい、少年「翔」は心臓病に苦しんでいる。この世ではマイナーな人々の話なのである。だが、彼らは必死に生きているのであり、宮崎駿の視線はやさしく、映画を見る人を惹きつけ、感動を与えてしまう。なみなみならぬ力量の持ち主なのだ。 こんな陰気な映画が観客動員300万を突破したことはにわかには信じがたいような気がする。大々的な宣伝のおかげかな。 ボクは宮崎駿作品は好きで、いくつかは見ているが、いまだに「となりのトトロ」が一番好きだ。アリエッティは2番目にくるかな。 もしまだ見ていない人が居たら、お勧めです。 |