中日新聞社説にうなぎとまぐろのことが書いてありましたので貼り付けます。
2013年09月17日(火)
『クロマグロ この味わいを伝えたい』2013年9月17日 私たちはマグロもウナギも大好きなのに、彼らを食べ尽くそうとしていることに気づかない。彼らの悲鳴が聞こえていない。このままでは、次世代に魚食文化を残せない。あのおいしさを伝えたい。 「中西部太平洋まぐろ類委員会」(WCPFC)が、クロマグロの未成魚の保護に本腰を入れて乗り出した。 WCPFCは、日本近海を含む海域の資源管理に取り組む国際機関である。 今月初め、福岡市で開かれた小委員会で、三歳以下の未成魚の来年の漁獲量を、二〇〇二年から〇四年の平均より、15%以上減らすことで大筋合意した。 クロマグロは、三歳になると産卵が可能になる。つまり大人になる。ところが今や太平洋クロマグロの漁獲のほぼ全量を未成魚が占めている。ヨコワやメジと呼ばれる若魚は、安く気軽に食べられるので人気が高い。 未成魚を捕まえて、いけすに放流し、短期間で太らせる「蓄養」が急速に増えている。脂肪、すなわち“トロ”の部分が多くなり、回転ずしなどの普及とともに広まった。子孫を残す機会を与えず、しかも大量に食べ続ければ、減っていくのは当然だ。これはウナギも同じである。 WCPFCは今年一月、太平洋クロマグロの95%がすでに食べ尽くされたと、警告を発していた。 国際自然保護連合(IUCN)は一昨年、大西洋クロマグロを絶滅危惧種に指定した。このままでは、早晩食べられなくなるということだ。困るのは、世界で最もマグロを食べている、私たち日本人なのである。 15%以上削減は、日本からの提案によるものだ。だが、世界は満足していない。この結果を受けて水産庁は「現在の漁獲量は持続可能なレベルを超えている。消費者にもそれを理解してほしい」と呼びかけた。異例のことだ。 ウナギやクロマグロが消えていく。日本が誇る魚食文化と食習慣が転換点にあることを、彼らは身をもって教えてくれている。 若い魚を一網打尽にしてしまい、食べ尽くす-。これが本当に先人から受け継いだ食文化といえるのか。人工ふ化の稚魚を育てる完全養殖は軌道に乗ってきたものの、日本人の胃袋を満足させるには至っていない。これを機に消費者もともに考えたい。 ウナギやマグロは、今も昔もごちそうだ。この味わいを長く子孫に伝えるために、である。 × × こういう記事、なんとなく好きなんです、ごめんなさい
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カテゴリ日記
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投稿日時2013/09/17 11:50
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