実家の近くを東海道線が走っています。
小学生の頃、線路に入って、レールに耳を当て、
列車が来る気配を、測ったものでした。
友人達は、五寸釘をレールに置いて、列車に惹かせ、
ぺちゃんこにして、学校で自慢してました。
今、考えると恐ろしい事をしていました。
長嶋少年の耳当てロマンとは、えらい違いです。
中日新聞のコラム「中日春秋」にあこがれの長嶋茂雄・大谷翔平選手のことが載っていたので今日はウェザーリポートでなく新聞を写して見ました。 作家、ねじめ正一さんの小説『長嶋少年』に小学生の男の子が中央線の線路に耳を当てる場面がある ▼舞台は昭和30年代の東京・高円寺。線路は後楽園球場のあった水道橋を通る。線路から伝わってくる音に少年はあこがれの長嶋茂雄選手を想像する。「あのざわめきは長嶋が登場したざわめきです。僕は長嶋のざわめきをずうっとずうっと聞いています」。よく分かるというのは昭和20年代生まれか ▼フロリダの球場につながる線路を空想し、熱狂の音に触れたくなる。大谷翔平選手。ついに50本塁打、50盗塁の「50-50」に到達した ▼「50-50」もすごいが、6打数6安打、3本塁打、2盗塁に夢でも見ている気になる。この日の出来事は長嶋選手の天覧試合のサヨナラ本塁打や王選手の756本塁打のように語り継がれていくのだろう ▼野球の神さまはときどき傑出した選手をこの世に送ってくれるようだ。戦後復興期に青バットの大下、赤バットの川上。高度成長期には長嶋と王。経済停滞期のイチロー。時代時代に現れるヒーローが世の中全体を明るく照らし、子どもはもちろん大人まで笑顔にする ▼先行きが見えず、不安な時代にやって来たその人は、世の重苦しい雲を強打と快走でひととき晴らす。少し前にお会いしたねじめさんがおっしゃっていた。「大谷君はもうあの時代の長嶋さんの存在を超えているのだろうね」 × × × 大相撲秋場所は千秋楽前に「大の里」が優勝を決め大関昇進が確実になった。 コラムを見てたら相撲の神様も応援している気がして来たよ! |