あらぁ、そうだったんですか!
それはそれは、また新たな楽しみができました。
今度行ったときには夜釣りをやってましょう。
年に一度はホタルを見たいと思う。なぜホタルかと問われれば答えられないが、九州に住んでいた子どもの頃、親に連れられてホタル狩りに行った思い出があるからかもしれない。その時は手にウチワを持っていたような気がする。また、親からお金のない人はホタルの光で本を読んで勉強したのよ、と教えられたことを覚えている。そう言えば蛍雪時代という雑誌も出ていたな。何かの折に「蛍川」という映画を見て、ホタルが大発生する幻想的なシーンも記憶に残っている。 1979年にニューヨークに留学したが、その時にたくさんのホタルを見た。光りの色は黄色っぽかったし、アメリカ人はまったく蛍に興味を示さないことに驚いたものだ。逆に 「あの光る虫の何がおもしろいの?」 と言われ、答えに窮したものだ。確かに、どうしてかなと自問しても確かな答えは浮かんでこない。自然や季節感を大事にする日本人の感性なのか、はかない命への感傷だろうか。はたまた日本の代表的別れの唱歌「蛍の光」が刷り込まれているのだろうか。 以前はホタルはよく見かけたものだが、今では見られる川を探さないといけない。ホタルの住める綺麗な川が少なくなっていることはまちがいないようだ。忍野桂川にも25年くらい前にはホタルが見られたが、今ではまったく見られない。近年、ことに関東地方ではホタルの復活運動が盛んで、人工的にホタルを放しているところが多い。だが、放しても水質自体が悪化しているので、放した年にはたくさん見られても、翌年、翌々年とどんどん少なくなってしまう。 自然状態でホタルが見られる川はもう関東にはないんだろうかと思っていたとき、思わぬ所にホタルが居ることが分かった。それが養沢毛鉤専用釣場のある養沢川だった。また、丹沢のある川にも居ることがわかった。ここにも見に行ったが、ホタルの数は少ない。 ホタルの写真を撮るのは難しいものだ。今回、自宅から近い津久井に行き、何とか写真に撮れたのでお見せしよう。 ホタルはね、僕の幼い頃の甘い記憶の象徴かもしれない。 |