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2014年01月06日(月) 
岩手日報 2012年12月29日付 朝刊(共同)
【難病の妻 献身看病】
免疫学者の石坂公茂さん(87)が、神経細胞が侵される難病を患った妻照子さん(86)の療養のため、長年暮らした米国から照子さんの故郷山形に移り住み、16年が過ぎた。ノーベル賞候補にもたびたび名前が挙がった世界的研究者は、人生の残り時間を妻のために使うと決めている。

石坂さんは朝9時から夕方5時まで病室で過ごす。照子さんにはほとんど反応はないが、石坂さんが主治医と話をしていると、声を発することがあるという。「あまりにタイミングがいいので、会話の中身が分かっているのかなと思ったりするんですよ」
 照子さんも免疫学者。結婚生活63年の大半を米国で過ごし、職場もほとんど一緒だった。照子さんは主婦業をこなし、研究でも石坂さんを支えた。直感力があり、実験が得意だった。石坂さんが発見したアレルギーを引き起こす「免疫グロブリンE(IgE)」でも、IgEによってアレルギー疾患が起こる過程を解明したのは照子さんだ。
 照子さんの病気は線条体黒質変性症という国指定の難病。初期はパーキンソン病に似た症状で、次第に全身の筋肉が動かなくなり、言葉も話せなくなる。特効薬はなく、国内の患者数は約3千人と見られる。
 発症したのは1991年。腰痛などの症状が現れ、その後急速に悪化。96年帰国した。2人はもともと、引退後は山形で暮らすつもりで蔵王に家を建てていた。初めて家に着いた日、窓から見える雪を頂いた月山の姿に、照子さんの顔から緊張が消えていったのを石坂さんははっきり覚えている。
 記念日に必ずカードを交換した。日ごろ感じていることを書くのだが、まるで申し合せたように話題が一致した。「いつも質問と答えみたいになっていて。彼女は満足げでした」
 94年の結婚記念日。照子さんからのカードには「45年間、大事にして頂きました。私の愛情は年とともに深くなっていきます」とあった。照子さんが書いた最後のカードだ。
 石坂さんは「僕に残された仕事は君の面倒を見ること。それができれば僕は満足です」と書いた。
 思いは今も変わらない。自宅の窓から一人で見る月山は、今年の冬も美しく輝いている。

〈読者投稿〉
私は、人をこんなに深く愛せることに感動しました。
 照子さんは難病にかかり、しゃべることすら困難になってしまいました。しかし、そんな照子さんのそばにずっといる石坂さん。もちろん、会話も成り立たないし、一緒におでかけすることもできません。でも、石坂さんは幸せそうでした。この二人は、一緒にいれるだけで幸せなんです。「私の愛情は年とともに深くなっていきます」。照子さんが書いた最後のメッセージ。本当に素敵な愛だな、と思いました。自分を愛してくれる人が1人いればいい。それだけで充分幸せなんだ。そういうことを、この記事から学びました。
 私はまだ中学生でヒヨっ子だけど、そんな私でも愛せる人たち、家族・友達。改めて、大切にしていこうと思いました。大人になったら、石坂さんみたいな愛を育みたいです。
 こんな愛のすばらしさを教えてくれたこの記事を読んで、私はすごくHAPPYです。
     菊池萌生さん 14歳 岩手県
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誤字脱字写し間違いあります。

閲覧数1,731 カテゴリ日記 コメント2 投稿日時2014/01/06 11:57
公開範囲外部公開
コメント(2)
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  • 2014/01/07 11:02
    智恵子抄を思い出してしまいました。
    夫婦愛を感じました。
    歳を重ねてこうした夫婦愛になるといいですね。
    次項有
  • 2014/01/07 15:09
    みつちゃんさん
      ありがとうございます。

     智恵子抄ですか良いですね
     詩集を片手にしている、みつちゃんさん素敵でしょうね。
    次項有
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