沖縄タイムス 2013年1月3日付 朝刊(共同) 【日本経済ものつくり健在】 円高や新興国勢との競争で逆境にある日本の製造業。空洞化の懸念も広がっているが、ものづくは健在だ。独自の強みを発揮し、日本経済の未来のけん引役を期待される企業を追った。 日立建機は世界的な資源需要のこ拡大を見込み、建設機械の生産能力を大幅に増強中だ。徳川美和執行役常務(62)は「鉱山向けの建設機械事業はどんどん膨れ上がる。われわれの製品は成長産業だ」と自信を見せる。 茨城県ひたちなか市に4工場を増設、2013年度末までの国内投資額は約400億円に達する。雇用も15年度末までに約560人増やす。超大型油圧ショベルは「24時間フル稼働できる耐久性、信頼性が強み。中国、韓国のメーカーも追随できない」。 工場では若い従業員が活躍する。平均年齢は30代前半。海外では人材の定着率が低く、高品質を維持するためには日本が有利だという。 定年なし 蓄電池のベンチャー、エリーパワー(東京)吉田博一社長(75)は「蓄電池普及のためにリスクを取ってマーケットをつくっていく」と話す。 12年に約150億円を投じて川崎市にリチイムイオン電池の工場を増設。生産能力を6倍に引き上げた。安定性の高い大容量の蓄電池を環境配慮型住宅などに供給する。 社員約200人で定年は設けていない。熟練社員の知恵と技術を生かして業績を伸ばす特殊の経営スタイルだ。 少数精鋭 中小企業が集まる東京都大田区。1980年代前半に9千あった工場は半分以下に減ったが、生き残ったのは強い競争力を持つ企業群だ。 金属加工の東新製作所は板金や溶接の高い技術を持ち、少量多品種のニーズに応える。社員約20人の少数精鋭だが、コストダウン策を設計段階から提案し、製造を引き受ける。水処理、食品、薬品など幅広い業界で顧客を増やしている。 「不況はピンチではなくチャンス。ものづくりの効率化は当社の強みだ」と石原幸一社長(41)。2年後をめどにベトナムに生産拠点を設けけるつもりだが、開発部門や本社機能は大田区に残す。「海外に出て勝負する企業は日本でも従業員を増やすものだ」と実感している。 フル稼働 工場を開いて45年の岩井製作所は旋盤でステンレスを削り、千分の1ミリの精度で特殊な機械部品を加工する技術を持つ。 海外の水処理場や化学プラント向けの遠心分離機の部品を手掛ける。安価な外国製の部品が不良品と分かり、苦い経験をしたメーカーからの受注が途切れず、フル稼働が続く。 岩井仁社長(76)は「いいものはいいから価格競争はしない。まだまだ日本は負けちゃいない」と胸を張った。 〈読者投稿〉 僕がこの記事を読んでHAPPYになった理由は、今まで、中小企業などの、ものづくりをする会社は、つぶれかけている、と思っていたけど、日本のものづくり企業は、まだまだ健在だということを知ったからです。 本やニュースなどでは、日本のものづくり企業が、外国産の安い製品との競争に負けていて、倒産する会社もたくさんあると伝えられていましたがこの記事では、「いいものはいいから価格競争はしない。まだまだ日本は負けちゃいないね」と、日本のものづくり企業が健在だということがかかれていました。 日本のものづくりは、精密に作られていて、安価な外国製の部品が不良品と分かったメーカーからの注文が多くあるようです。 僕は、日本の企業が、いいものをつくり、外国の安価な製品にも負けずにがんばっているのを見て、うれしくなり、そして、ほこりにもおもいます。 宮城博也さん 12歳 沖縄県 × × 誤字脱字写し間違いあります。 私は、12歳の宮城博也さんに完全に負けてしまいましたが嬉しいです。 |